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【LoL 2018 春 海外プロシーン】嵐吹き荒れる欧米リーグ、MSIへ挑む王者は!?【NA LCS、EU LCS】

世界各地で白熱した戦いが繰り広げられてきた『リーグ・オブ・レジェンド』(以下『LoL』)2018シーズンの春期プロリーグ。1月に始まったレギュラーシーズンは約3か月間続き、上位チームによるプレイオフをもって各地の王者が続々と決まりつつある。

各地域で頂点を極めたチームたちをこの先で待ち受けるのは、ドイツとフランスで開催される春夏間の国際大会「Mid-Season Invitational」(以下、MSI)。今年は14地域から優勝チームが覇を競い合うMSIに期待を込めつつ、北米・ヨーロッパの春スプリットを振り返ってみよう。

NA LCS

▲渡米3年目にしてようやくプレイオフ優勝を勝ち取った、Team LiquidのImpact選手

■レギュラーシーズン結果
1位 100 Thieves(12勝6敗)
2位 Echo Fox(12勝6敗)
3位 Team SoloMid(11勝7敗)
4位 Team Liquid(11勝7敗)
5位 Cloud9(11勝7敗)
6位 Clutch Gaming(11勝7敗)
7位 Counter Logic Gaming(7勝11敗)
8位 FlyQuest(6勝12敗)
9位 OpTic Gaming(5勝13敗)
10位 Golden Guardians(4勝14敗)

■プレイオフ結果
優勝 Team Liquid
準優勝 100 Thieves
3位 Echo Fox
4位 Clutch Gaming
5~6位 Cloud9、Team SoloMid

システムの変化、新たなチーム

2018シーズンより、北米リーグはフランチャイズ化によって大きく変貌を遂げた。シーズン中の成績による降格は無くなり、二部リーグは各チームのサブチームによって行われるアカデミーリーグへと変わった。フランチャイズ権の獲得が成らずリーグを去ることとなったチームもあれば、新たに参戦してきた大資本のチームもある。さまざまな期待や不安を抱えスタートを切ったこのリーグだが、どのような結果になっただろうか。

悲願の優勝、打ち砕かれた呪い

NA LCS 2018 Spring Split最大のニュースと言えば、やはりTeam Liquid悲願の優勝を挙げないわけにはいかないだろう。Team Liquidはついに4位の呪いを打ち破り、プレイオフ優勝をもぎ取った。

前身となるTeam Curseからのリブランド、Piglet選手を含む大型補強、目前で逃した世界大会、チーム内の不和による停滞……。北米競技シーンの中でつねに話題となり、愛され、しかし結果を出せないチームとして残っていた唯一のチームだったが、2018シーズン前に行われた大規模な組織の刷新は確かな結実へつながった。新メンバーの体制を素早くまとめ上げ、全ポジションが春シーズン中に行われたバランス変更にも適応できたという点で、頂点を獲るに足る強さを発揮したと言えるだろう。

北米有数のADCとして新チームでの活躍が期待されたDoublelift選手が行ったシーズン開始まえの「勝利予告宣言」は、古巣であるTSMの不調によりある種の空振りに終わったものの、彼自身は3つのチーム(CLG・TSM・TL)で4回の優勝を達成した北米初の選手となった。

新たな挑戦と苦境

▲プレイオフ初戦、新規参入チームのCGがTSMを下した。観客とタッチを交わすCGの選手たちの背後でTSMが撤収作業に入っている

一方、苦境に立たされたチームももちろん存在する。

新チームの内でもラインナップが若手中心だったチームや、昨シーズンからの補強が上手く機能しなかったチームはリーグ戦において苦戦する結果となった。北米リーグはTLとFOXが2強として抜けていたものの、他チームは4~6位の戦績に差がなく、7位以下のグループも固まっている。チーム体制の構築や、変化するゲームバランスへの適応、あるいは野心的な試みを行った試合など、多彩な形で「単なる勝利を目指すだけでない」ゲームに臨む意図があったのだろう。

ただ、プレイオフとなれば話は別となる。プレイオフの順位によって獲得できるChampionship Pointは上位になればなるほど高く、世界大会出場に大きな影響を及ぼす。このプレイオフで活躍したのが新チームである100Tや新体制で勝ち上がったTLであり、TSMやC9は初戦敗退という結果に終わっている。

上位チームが経験豊富なプレイヤーを揃えたのに対し、敗退したチームは比較的キャリアの短いメンバーがスターティングメンバ―入りしていることが多く、その点を突かれた結果と見ることもできる。

いずれにせよ真に問題となるのはSummer Splitだ。夏は優勝すれば世界大会出場が確定し、得られるポイントも春より多い。Summer Split開始までにどのような補強や準備を行えるか、すでに次の戦いが始まっている。

EU LCS

▲SoAZ選手の負傷というアクシデントを乗り越え、再び王座へと返り咲いたFnaticメンバー

■レギュラーシーズン結果
1位 Fnatic(14勝4敗)
2位 G2 Esports(11勝7敗)
3位 Splyce(11勝7敗)
4位 Team Vitality(10勝8敗)
5位 H2k-Gaming(8勝10敗)
6位 Team ROCCAT(8勝10敗)
7位 Misfits Gaming(8勝10敗)
8位 FC Schalke 04(7勝11敗)
9位 Giants Gaming(7勝11敗)
10位 Unicorns Of Love(6勝12敗)

■プレイオフ結果
優勝 Fnatic
準優勝 G2 Esports
3位 Splyce
4位 Team Vitality
5~6位 Team ROCCAT、H2k-Gaming

北米の影響、欧州の変わらない強さ

Riot直轄リーグとして北米と切っても切れない関係にあるのが欧州だ。欧州ではフランチャイズ化こそ今年は行われなかったものの、春夏間入替えの廃止や北米のフランチャイズ化に伴う新規チームの立ち上げ、大資本による選手の引き抜きといった形で影響を受けている。そしてそんな変化を幾度も潜り抜けてきたのも欧州というリーグだ。それでは2018シーズン前半の欧州を見ていこう。

再びよみがえったFnatic

Fnaticといえばシーズン1の世界王者、伝説的なプレイヤーだったxPeke選手を中心とした活躍、シーズン4終了後のスターティングメンバ―脱退、シーズン5の当時無名だったHuni選手・Reignover選手を含めた再編と世界大会ベスト4。欧州のプロシーンにおいて、つねに存在感を発揮してきた名門だ。

劇的な復活を遂げた2015年だったが、その2016シーズンに向けた移籍市場で発生したEUエクソダスにより立役者だった選手が脱退。二度目の再編を余儀なくされることとなった。2016シーズン以降の欧州は昇格直後から圧倒的な強さを見せつけたG2が常にシーンを引っ張り、Fnaticはその後塵を拝するという状況が続く。

そして2018シーズン、彼らは戻ってきた。リーグ開始当初こそ不安定だったものの、第4週以降は安定して勝ち星を重ねてレギュラーシーズン1位、プレイオフにおいても4スプリット連続優勝を誇るG2をついに破って首位を奪回したのだ。特にADCにして看板プレイヤーともいえるRekkles選手がプレイオフ決勝で見せたパフォーマンスは圧倒的なもので、MSIでの活躍も期待される。

現れ続ける新星

▲今春の最優秀新人賞を獲得したVitality所属のJiizuke選手。EU初のイタリア出身LCS選手である彼は、試合を「タリヤ」で制し「I Taliyah(イタリヤ!)」と快哉を上げた

PowerOfEvil選手やFebiven選手、Zven選手やMithy選手といった、2017シーズンまでの欧州を引っ張っていたプレイヤーが少なからず2018シーズンの北米チームへと引き抜かれた一方で、今年の欧州は12人の新人選手がLCSへとやってきた。生え抜きのUpset選手(Schalke)や、技術の高さで知られつつもプロリーグへの参加が見送られてきたWhiteKnight選手(UOL)は今期からの一部リーグ参戦だ。Team Vitalityのメンバーは5人中3人が初の一部リーグ挑戦であり、その中でもミッドのJiizuke選手は初のイタリア出身プレイヤーとして結果を出している。

市場で動く金額の違いもあって北米にタレントを輸出する形になっている欧州だが、北米リーグが地域内の新人発掘に苦しんでいる状況と比べれば、まだまだ新しい才能が現れてくるのではという期待が膨らむ。


フランチャイズ化する世界へ

春のプレイオフ開始から間もない3月28日、2019年からのEU LCSフランチャイズ化が発表された。今春からのNA LCSフランチャイズ化と同じく、降格廃止・外部組織との長期提携・収益の割当拡充といった内容になっている。選手の最低給与額が2万4千ユーロから6万ユーロへ大幅増額されるなど、北米で実施された変更に引っ張られた部分もあるだろうが、2019年を前に欧米双方のLCSを巡るビジネス環境はさらに動くことになるだろう。

ただ、一足先にフランチャイズ化したNA LCSでは、配信視聴率などで劇的な変化が起こったわけではないともいう。他タイトルのeSportsリーグが勃興する中で、Riot Gamesは独自ブランドをじっくりと着実に育てていく戦略を取るようだ。未だに国際大会優勝実績がない北米地域での投資がすでに過熱し、フランチャイズ化によりこれから欧州チームのビジネス価値上昇が起これば、市場とリーグの成長ペースが大きくずれ、どちらかがしぼんでしまう可能性もある。フランチャイズ化は盛り上がりの結果ではあるが、出発点でもある。

これから開催されるMSIでは、レギュラーシーズンのBo1化の影響もふくめ、欧米リーグそれぞれについて現状の価値が測られることになるだろう。

執筆:ユラガワ、山口佐和子
画像出典:LoL Esports Photos

©2018 Riot Games, Inc. All rights reserved.

■LoL 2018春プロシーン 開幕前特集
(前編)【LoL 2018春プロシーン特集】古きと新しきが混じり合う新生リーグ、NA LCS開幕
(後編)【LoL 2018春プロシーン特集】古きと新しきが混じり合う新生リーグ、NA LCS開幕
(前編)【LoL 2018春プロシーン特集】伝統と革新の発信地、EU LCS開幕
(後編)【LoL 2018春プロシーン特集】伝統と革新の発信地、EU LCS開幕

■関連リンク
『リーグ・オブ・レジェンド』
http://jp.leagueoflegends.com/
LoL Esports 公式グローバル配信チャンネル(英語配信)
https://www.youtube.com/channel/UCvqRdlKsE5Q8mf8YXbdIJLw
2018 NA LCS Spring Split VODs
https://www.youtube.com/playlist?list=PLPZ7h6L6LC7V5g41dzkMbaIIUhVpDtpzk
2018 EU LCS Spring Split VODs
https://www.youtube.com/playlist?list=PLPZ7h6L6LC7W5W9DlqiZPnQOP3zB4eJhS
LoL Esports 公式Twitter(英語)
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