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アーケードパーツの老舗・三和電子によるオリジナルアケコン「MoNo」レビュー

ゲームセンターで稼働しているビデオ型アーケードゲームの汎用筐体に使用されているレバーとボタンを製造する三和電子が、PS3/PS4で使用できるアーケードコントローラー「SANWA STANDARD ARCADE STICK for PS4 MoNo」(以下、「MoNo」)を4月6日から通販サイトで販売開始した。価格は1万9,440円(税込)。スペック上はPlayStation 4 およびPlayStation 3向けとなっているが、PCでの利用も可能だ。

「MoNo」は『ギルティギア』シリーズや『ブレイブルー』シリーズの開発会社で知られるアークシステムワークスと共同開発したアケコン「GUILTY GEAR Xrd -SIGN- Arcade Stick」をベースに、内部基板と接続ケーブル(ハーネス)を一新したことをアピールしている。

今年の1月に開催された「EVO Japan」の企業ブースでも数量限定で先行販売されており、ユーザーからの期待と関心を大きく集めていたが、はたして「勝つため」のデバイスとなりうるのだろうか?

アーケード譲りの信頼感と操作性


「MoNo」は、一般的に横長の長方形をしている他社のアケコンと比べると、横幅36cmとコンパクトなサイズにまとまっている。ボタン配置はセガの汎用筐体「ブラストシティ」と同じ並びで、レバーとボタンの距離が近いのが特徴的だ。三和電子製ということでレバーは「JLF-TP-8YT」、ボタンは「OBSF-30」とそれぞれ業務用パーツを使っているため、アーケード用の筐体とまったく遜色のない操作感でゲームを楽しむことができる。8ボタン仕様となっているので、使用するボタン数が多いタイトルでは、同時押しやトレーニングモード中のリスタートへの割り当てで不便に感じるかもしれない。

PS3/PS4での使用を切り替えられるスイッチやPS4用の「SHARE」ボタンと「OPTION」ボタン、「PS」ボタンはそれぞれ離れたところに配置されているため、操作中に誤って押してしまう恐れはまずないだろう。コンパクトゆえにレバーを操作する左手側のスペースが狭くなりそうな印象だが、実際にプレイしてみると窮屈に感じることは一切ない。ただし、PS4用のタッチパッドやヘッドフォン端子が搭載されていないため、家庭用機で使うユーザーにとっては注意が必要だ。

PCでの入力形式はDirect Input対応となっており、PC接続時は、PS3/PS4切り替えスイッチのどちらの状態でも操作できる。使用にあたってはゲームソフト側の入力形式を確認しておこう。


本体の重さは約2.4kgとアケコンとしては軽量な方だが、底面にはすべり止めのゴムシートが全面に貼られている。テーブルに載せたときはもちろんのこと、Steamで配信されている格闘ゲームを遊ぶプレイヤーの中にはひざ上に載せて遊んでいる人も少なくないと思うが、ゴムシートのおかげで操作中に位置がずれないバッチリとした安定感を与えてくれる。


ケーブルは約2メートルという長さなので、友人の家や大会などに持参するときも取り回しに困ることはない。ただ、本体の後ろ側にある収納スペースはやや窮屈で、フタが付いていないのが少し不安なところ。マジックテープなどをうまく活用することで解消したいところだ。


パネルの手前側には傾斜のついた出っ張りがあり、長時間のプレイでも手首と腕が疲れにくい仕様となっている。メイド・イン・ジャパンならではの気配りがありがたいワンポイントだ。


自宅で使用する際に気になる静音性については、本体の左右に内部基板に熱がこもらない対策と思わしき通風孔が空いており、ここから操作音が響いてしまうのが少しネックだ。

デザインやパーツ変更も可能なカスタマイズ性の高さ

「MoNo」のアピールポイントとして挙げられる天板デザインの変更機能は、好きなゲームやアニメのキャラクターを手持ちのアケコンにカスタマイズを施すプレイヤーにとっては気になるところだろう。入れ替える手順はとても簡単で、本体と天板を止めているピン(リベット)のロックと、レバーのボールを外すだけでバラすことが可能となっている。


付属の金属棒を使って押し込むだけでピンのロックを解除できる。ピンはとても小さいので紛失しそうになるが、予備用に4つ付いているので安心だ。


盤面のデザインテンプレートは、三和電子のサイト上でAdobe Illustratorで編集可能なPDFファイルとして公開されており、PC上でのデザインもしやすくなっている。サイズはA4よりもやや大きいため、プリントする場合はA3対応プリンターやラボなどを利用しよう。

この天板を抑えるアクリルシートは本体の四隅のピン止めのみ。検証機では上部と下部にややたるみが生じていたことから、何かの拍子に天板がズレてしまう恐れがあるので注意が必要かもしれない。

また、本体とコントロールパネルを固定する3本のプラスネジを外すと、内部を開けることができ、自分好みのレバーとパーツに載せかえることも可能だ。パーツ交換はメカに詳しくない人でも簡単に行える構造になっているが、分解してしまうとメーカー保証対象外となるため、あくまで自己責任で行おう。


アクリルシートと天板シートの下にはマットな金属面が。ホコリ以外の汚れが目立たないので、硬派なプレイヤーはこのまま使うのもアリ……かもしれない。


保証対象外となるが、内部へのアクセスは非常に簡単で、構造もシンプル。


配線部分は、ボタンがどの配線につながっているのか色分けされている親切設計となっている。


また、ボタンはそれぞれファストン端子で接続されており、はめ込み式のものを採用しているので、半田や半田ごてを用意せずとも交換できるメンテナンス性の良さは非常に便利だ。

連射設定や同時押しを削ぎ落とした仕様を「機能不足」と見るか「シンプル」と見るか、ユーザーによって意見は分かれるところだが、パーツメーカーの三和電子がひとつひとつ組み立てて出荷しているという信頼感と、業務用パーツを採用している安心感には十分な価値はあるだろう。

他社製品を含めるとアケコンの選択肢は非常に多いが、「MoNo」はコンパクトなサイズでも本格的に格闘ゲームやシューティングゲームを楽しむことができる。自分好みの天板デザインを施すことや、パーツの載せ替えなどでモチベーションを高めることによって、「勝利」に近くためのデバイスになってくれるはずだ。

■関連リンク
三和電子
http://www.sanwa-d.co.jp/
三和電子オフィシャルストア内「SANWA STANDARD ARCADE STICK for PS4 MoNo」商品ページ
https://sanwadenshi.shop-pro.jp/?pid=129826478