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強さを求めてもがく -HANAGUMI KAREN Strider選手の場合-

2016年4月に設立されたチーム「HANAGUMI」は、複数ゲームタイトルの競技部門を持ち、活発に活動しているeSportsチームだ。その中の『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』部門である「HANAGUMI KAREN」は、昨年1月設立という1年足らずの若いチームながら、「League of Legends Japan League Challenger Series(LJLCS)2017 Summer Split」では悲願の本戦進出を果たすなど、国内トップリーグ「LJL」出場を目指し、日夜努力を続けている。

編集部では、そんな「HANAGUMI KAREN」が誇るTOPレーナー・Strider選手に、2018年シーズンイン直前にインタビューを敢行した。残念ながらこのインタビュー後に開催された「LJLCS 2018 Spring Split」の決勝には残ることができず、Strider選手を除くチームの多くのメンバーが脱退する結果となってしまった。それでも彼は「HANAGUMI KAREN」に残り、新たなメンバーとの活動に向けて準備を進めている。

今回は、そんなStrider選手がプロゲーマーとして活動するまでの道のりや、チームとして戦うことの難しさや葛藤についてをご紹介する。国内トップリーグであるLJLを目指して活動している人たちに、彼の言葉が勇気や希望を与えてくれるはずだ。


自分の楽しいことをしていたら、プロになっていた

いまやプロとして活躍するStrider選手。幼少期はスーパーファミコンのゲームソフト『スーパーマリオコレクション』をひとりで黙々とプレイしているような子どもだった。中学生からPCゲームに触れるようになった彼は、高校1年生で『LoL』に出会う。

――LoLとの出会いを教えてください。

Strider:はじめて知ったのはニコニコ生放送の配信でした。「世界一のプレイヤー人口を誇るタイトル」ということで、興味をそそられて配信を見始めて、自分でもプレイするようになりました。

――現在、Striderさんは高レート帯(マスター~チャレンジャー)ですが、LoLを始めた頃から今のようなレート帯でプレイされていたんでしょうか。

Strider:いえ、ランク戦をはじめた当初はプレースメントでシルバー2ぐらいでしたね。いまくらいのレート帯に上がってきたのはシーズン5(2015年)頃だと思います。

――チームとして大会に出るようになられたのもそのころからですよね。

Strider:ちょうどそのころ大会に誘われたんですよね。自分としても「できるだけうまい人たちの中で戦いたい」「腕試しをしたい」という思いが強くて、大会に出るようになりました。

――その頃からプロの道を意識されていましたか?

Strider:全く意識していなかったですね。地位も名誉もいらないから、とにかく強いやつと戦いたいって感じで。自分の楽しいことをしていたら、ここにいました。まあ、LJLに参戦できたらKRアカウント(※注:通常入手できない韓国サーバーのアカウント。LJL選手には特別に付与される)がもらえて、韓国の強い相手と戦えるし、そういう意味ではプロを目指してたのかな。

経験によって知識を深めていくことしか、うまくなる手段がわからない

Strider選手はチーム『Saikyo Makinyan』から競技選手としてのキャリアをスタートした。
「Saikyo Makinyan」はダークホース的な立ち位置とその独特なチーム名から、一部のファンから注目されていたチームだ。当時出場した大会では、プロチーム『Immortals 7th heaven(現7th heaven)』相手に勝利したこともある。だが、LJL出場をかけて行われたトーナメント「LJL Challenger Tournament」では、リーグ決勝までは勝ち上がったものの、アカウントトラブルによりメインのメンバーで出場できず『神風(現BlackEye)』に惨敗。その後、所属したチーム『DetonatioN Rising(現Burning Core)』では、2017年の春に別の選手が加入するまで、第一線で活動していた。

昨年から、チーム『HANAGUMI KAREN』へと活動の拠点を移したが、直近出場した2部リーグ「LJL Challenger Series(LJLCS) 2017」では5位に終わっている。お世辞にも順風満帆とは言いがたい戦績だったが、このチームの状況をStrider選手はどのように捉えていたのだろうか。

Strider:LJLCSは他チームのレベルがかなり高かったですね。それでも良い試合はできたかなと思っています。チームとしては、連携力が足りなかったですね。

――国内のLoLプレイヤーコミュニティから見ると、Strider選手はいわゆる『シェン』のワントリックポニー(注:一つのチャンピオンだけ極めているプレイヤー)という印象が強いかと思います。ご自身のチャンピオンプールによって、バン&ピックに影響が出たりはしなかったでしょうか。

Strider:ピックはとくに問題なかったですね。やはりチーム連携という点で、他のチームに一歩及ばなかったと思っています。僕のいるTOPレーンはうまい相手が多かったので、もちろん個人的な反省はいろいろあります。とはいえ、そこそこ勝ててはいたので楽しかったですね。

――HANAGUMI KARENとは、一言で言うとどんなチームですか。

Strider:天才肌なプレイヤーが多いチーム、ですね。各国の大会をめちゃくちゃ見ている人なんかは、試合で使うのは初めてのはずなのに、チャンピオンの扱いがめっちゃうまかったりして……。

――チームの皆さんにStriderさんのことを聞くと「ストイックな人」「努力家だ」というコメントがありました。ご自身としてはそういった自覚はありますか?

Strider:自分は他のメンバーほど才能がないので、みんなよりも(練習)量をたくさんこなしているだけですね。なんというか……、経験を積んで、経験によって知識を深めていくしか、このゲームをうまくなる手段がわからないんです。

――チームの方々からは「チームの意向や編成により自由自在にピックできるよう、裏で相当量の練習を重ねている」というお話も伺いました。

Strider:初めて使うチャンピオンだとボロボロなんですよ。最低でも二桁は試合をプレイしないと自信が持てなくて。TOPレーナーのなかでもメカニクスが飛びぬけてすごいというわけでもないので……。事前に試合動画など参考資料は見ているんですが、初めてのチャンピオンを使うときは、いつもかなり憂鬱な気分になります(笑)。

――ハイレベルなシーンで活躍されている選手でも、そんな不安に駆られながらプレイされているとは意外でした。チームで一番練習に打ち込まれているというのは本当だったんですね。

Strider:練習していることで自分に自信をつけている部分はあります。自分はやりたいことをやりたいし、言いたいことを言いたいので、「俺はやることやってるから文句言うなよ」という感じで練習してますね。

――試合前など、不安を払拭するために実践されていることはありますか?

Strider:試合直前3時間は何も食べない、とかルーティーンを決めていて、大会など重要な試合の前でも、なるべく普段と行動を変えないようにしています。

『シェンだけうまいやつ』という印象から脱却したい

――1部リーグLJLもスタートしていますが、今季のLJLで注目されている選手はどなたでしょうか?

Strider:元チームメイトでもあるUnsold Stuff GamingのFate選手ですね。元チームメイトのaripo選手と同率一位というくらいうまいです。LJLでようやく陽の目を浴びると思うので応援しています。

――Strider選手ご自身はこれからどんな選手になりたいですか?

Strider:誰よりも強くなりたいです。それは今も昔も変わりません。あとはいい加減「シェンだけがうまいやつ」という印象から脱却したいですね。

――では、最後にひとことお願いします。

Strider:うーん……。

――Strider選手に注目されている方がきっとこの記事をご覧になると思います。そういう方に伝えたいメッセージがあれば、ぜひ。

Strider:じゃあ、『俺がシェンだけだと思うなよ』で(笑)。

――ありがとうございました。

■関連リンク

HANAGUMI
http://www.teamhanagumi.com/
HANAGUMI KAREN | Strider選手
http://www.teamhanagumi.com/members.html?pd=strider
Strider選手のTwitter
https://twitter.com/stridershen9948


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