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ゲーミングPC「New ALIENWARE AURORA スプレマシーVR」のパフォーマンスを徹底検証!(後編)

ALIENWAREブランドのハイエンドゲーミングPC「New ALIENWARE AURORA スプレマシーVR」レビュー。前編では外観や内部のハードウェア構成について見てきた。
後編ではいよいよ、そのパフォーマンスに迫る。

最高画質でも超絶滑らかなフレームレート

では、そろそろパフォーマンスチェックに入ろう。まずはPCのベーシックなパフォーマンスをみるために「PCMark10」を使用する。PCMark10にはWeb閲覧からCG作成まで様々な使用環境(ワークロード)が想定されているが、その全てを検証する“Extended Test”を実行した。このテストは定格状態の4.6GHzオーバークロック状態(以下、OC)ほか、先に示した4.9GHzへのOC設定でも計測した。
AURORA定格状態におけるスコア

4.9GHz OC状態におけるスコア

まず総合スコア(円内の数値)を見ると、OC時の方が高いスコアが出ているが、その差は150ポイントにも満たない。各ワークロードのスコアに眼を向けると、EssentialテストにおいてはOC時の方が下がっているが、オフィス系ソフトを想定したProductivityテストでは大幅にスコアを伸ばすなど、OCは万能でない(定格状態の4.6GHzから4.9GHzへのプチOCなので差がわかりにくい)ことがわかる。特に最後のGamingテストでも、OCしてもスコアが微増しただけ。OC機能は雰囲気を楽しむだけに止めた方がよさそうだ。

では次に、「3DMark」のスコアで検証してみよう。これ以降は定格状態のみで計測する。テストはDirectX11ベースの“Fire Strike”“Fire Strike Ultra”、DirectX12ベースの“Time Spy”“Time Spy Extreme”の4つを実行した。
Fire Strikeのスコア

Fire Strike Ultraのスコア

Time Spyのスコア

Time Spy Extremeのスコア

Core i7-8700KにGTX 1080Tiの組み合わせだけあって、どのテストでも高スコアを獲得。Fire Strikeで20000ポイント以上出ていれば、現行重量級ゲームも快適に楽しめると考えてよいだろう。

もうひとつ、今回のモデルは「スプレマシーVR」と“VR”を商品名に冠した製品なので「VRMark」もテストしてみよう。現行バージョンに収録されている3種類のテスト全てを実行する。
Orange Roomのスコア

Cyan Roomのスコア

Blue Roomのスコア

ViveやRiftなど、現行VRシステムを想定したOrange Roomではこれ以上のスコアは期待できない。テストが軽すぎてフレームレート上限に達してしまうからだ。そしてDirectX12ベースのVRコンテンツを想定したCyan Roomでもターゲットfps(88.9fps)の2倍近いフレームレートを出している。さすがにBlue Roomクラスになると重さを感じるが、現時点でBlue Roomのターゲットfpsを(シングルGPU構成で)超えられるものはない。普通のゲーム用としても、VR用としても理想的なパフォーマンスを発揮できるPCといえるだろう。

PCゲームベンチでも高スペックを実証

そろそろ実ゲームベースのベンチマークに入ろう。まずは「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター」の公式ベンチを使用する。画質は一番重い“最高品質”とし、解像度はフルHD、4Kの2種類とした。ベンチマーク最後に出るスコアと、テスト時の平均fpsをそれぞれ比較する。また、スクリーンショットに表示されているフレームレートはMSIのGPU用OCツール「Afterburner」を利用して表示させたものである。
FF14公式ベンチのスコア

FF14公式ベンチ実行時の平均fps

さすがに4KともなるとフルHD時の4割程度にまでスコアが低下するが、平均フレームレートを見ると4K時でも平均60fps近く出ている。フルHDでも見通しの良い屋外のFATE戦を模したシーンでは60fps近くまで下がるが、フルHDなら高リフレッシュレート液晶でプレイしても十分耐えられるパフォーマンスが出せるはずだ。
見通しのよい屋外だと一瞬重くなるシーンはあるが、距離が限られたシーンなら多数のキャラが出ていても100fps以上は出せている

4Kでも重いシーンの傾向は同じ。屋外で水の表現が出るシーンが重いので、1段画質を落としてもよいかもしれない

続いては人気いまだ衰えないPUBGこと「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」で検証する。画質はプリセットの“ウルトラ”とし、砂漠マップの集合地点で一定のコースを走った際に「Fraps」を利用してフレームレートを計測した。スクリーンショットは実際に砂漠マップで遊んでみた時の実際のフレームレートである。
PUBGのフレームレート

PUBGの場合いくらパフォーマンスを稼いでも、145fps以上は出ない設計になっている。フルHDの最高fpsと平均fpsが非常に近いのはフレームレートが一定以上は絶対に上がらないからだ。とはいえ、フルHDなら高リフレッシュ液晶の持ち味を活かせるパフォーマンスが出せる。4Kともなると少々カク付くシーンは出てくるが、遠くまで高画質で見通せるため、敵の視認性は非常によい。滑らかさと視認性のどちらを重視するかで設定を変えるとよいだろう。
描画距離が一気に近くなる室内だとフレームレートは上限近くまで出る

砂漠マップの遠距離が見通せるような地点では、110fpsあたりが安定値だった

4Kだと同じような状態では40fps台にまで落ち込む。待機所のフレームレートより少し重くなるようだ

同じ屋外でも、50fpsあたりまで上がるシーンもある

続いてはeSports系FPSの代表として「Overwatch」を試してみたい。画質は“エピック”、レンダー・スケールは100%固定とした。マップ“King's Row”におけるBotマッチを遊んだ時のフレームレートを「Fraps」で計測した。
Overwatchのフレームレート

元々軽く、そしてマルチコアCPUへの相性も良いゲームなので、AURORAだと最高画質でもガンガンフレームレートが出てくれる。フルHDなら並のゲーミング液晶ではモノ足らなくなるフレームレートが出るし、4Kでもほぼ60fps出せるといってよいだろう。最高のプレイ環境を得たいならAURORAは非常に頼もしいPCになるはずだ。
フルHDでは待機時など動きのないシーンでは200fpsを大きく超えてくる

集団戦でエフェクトが飛び交うようになるとフレームレートは落ち込むが、それでも150fps以上は軽く出してくる。フルHDならではの軽さだ

こんな感じで敵味方が集中してもカクつかないのはグッドだ

4K設定だと集団戦でUltが重なったりすると、60fpsを割り込むことがあった

だが4Kだと大抵のバトルシーンで60fpsをちょっと上回る程度のフレームレートが出せる

次はレーシングシミュレーション「Project Cars 2」で検証する。画質関係は全て手動で一番重くなるように設定した(マルチサンプルAAは“高”とした)。テストはプレイ済みのリプレイデータ(マップはル・マン)を1周分再生し、その時のフレームレートを「Fraps」で計測した。
Project Cars 2のフレームレート

重さとしてはPUBGに近いが、PUBGのようにフレームレートが暴れる感じはない。フルHDでフレームレートを上げて楽しむのもよいが、このゲームはぜひ4Kやウルトラワイド液晶で楽しみたいものだ。ちなみに検証は視点を自分の車の外に置く“チェイス”モードで実施したが、コクピット内視点だとこのグラフより数fpsから10数fps高くなる。
スタート直後、車も密集して周囲に複雑な建造物の多いシーンが一番重い。フルHDだと80fps近くまで下がってくるが、この程度なら全然気づかないだろう

メルサンヌ・ストレートを首位で独走。こういったシーンでは140fps前後で安定して風景を楽しめる

Project Cars 2ではこういうシーンがどのコースでも重くなる。ここさえ切り抜けて先頭に立ちさえすれば……。4Kだと60fpsをやや割り込む感じ

4KプレイだとフルHD時のだいたい半分程度のフレームレートになると考えてよい

ちなみにこのAURORAでゲームをプレイしつつ、Twitch配信(2500kbps)を行ったら、CPUはどの程度占有されるのかも簡単に検証してみた。ゲームはPUBGを使い、画質“ウルトラ”のフルHD設定とした。Twitch側は配信最適化をしただけで、特に画質などはいじっていない。また、配信時にWebカメラで撮影したプレイヤーの顔をそのまま合成している。
配信をはじめて、PUBGのロビーに待っているだけの状態だと、CPUは各コア2〜3割配信とゲームの処理に占有される

ゲームを始めると負荷の高いコアで8割以上、低いコア(ハイパー・スレッディングで増えた論理コアは物理コアより仕事をしない)で3割程度に上がる。物理4コアのCPUだと、ほぼ全コア8割程度占有され、下手をすると配信画質がコマ落ちになる可能性すら出てくる。多コアCPUは配信するなら絶対に欲しいところだ

気になる発熱は大丈夫?

これだけの性能を秘めていると、気になってくるのがシステム全体の冷却の問題。特にAURORAはスペックの割にスリムなケースにギチギチに詰め込まれた感もあるので、どうしても高負荷に耐えられるのか心配になってくる。

そこで今回は「HWiNFO64」を利用してゲームを起動〜ゲーム状態で30分放置〜ゲーム終了〜10分アイドル放置した時のCPUやGPUの温度を追跡することにした。ゲームは負荷が非常に重いことで知られる「Assassin's Creed: Origins」を使用した。画質は一番重い“最高”設定を利用する。
CPUとGPU温度の推移

GPUクロックとGPU温度の推移

まずAssassin's Creed: Originsも各CPUコアを5割程度使用するため、CPUは当然熱を持つ。CPU温度が最大70℃まで上がるのはこのためだが、全コアをガンガン回すタイプの処理をしたにしては冷却はしっかりされていると言えるだろう。水冷だからもう少し低いイメージがあるかもしれないが、シングルファンの小型ラジエーターならこの程度で十分合格点だ。

そしてGPU温度は高くても75℃以下。ブロワーファンを搭載したクーラーとGTX 1080Tiの組み合わせの場合、温度上限(だいたい83℃あたりに収束する)に達してGPUのクロックが下がることが多いが、今回テストしたAURORAの場合は、温度上限もGPUクロックの低下も見られなかった。カードの近くでフロントファンを回すAURORAの冷却設計がかなり効いている証拠だ。少なくともGPUに関してはシンプルながら非常に優秀な冷却設計であるといえる。

少し気になったのはSSDだ。前掲の写真の通り、AURORAのSSDはフロントファンのすぐ近くに設置されている。「CrystalDiskMark」で読み書き性能をチェックする程度だととても優秀な数値をたたき出すが、Cドライブに数百GBクラスのデータをコピーすると、SSDの温度はそれなりに高くなる。SSDが丸裸で設置されているが、前掲の写真の通りグラフィックボードが上にあるためヒートシンクの設置ができない。

ただし、サムスンのM.2 NVMe SSDは非常に優秀なので、熱でシステムの反応が遅れるほどのペナルティはない。そこは安心して使ってよいだろう。
CrystalDiskMarkでSSD (上)とHDD(下)の読み書き性能をチェック。SSDは現時点での最速クラスのSSDよりわずかに遅い程度だ

Cドライブに約250GBのSteamライブラリをコピーした時の温度を「HWiNFO64」で拾ってみたが、開始後数分で温度センサーが70℃オーバーを告げた。サムスン製のSSDでは壊れることはないが、発熱で性能が下がってしまうようだ

ラトックシステム「REX-BTWATTCH1」を利用して、アイドル時(上)とAssassin's Creed: Originsプレイ中(下)の消費電力を計測してみた。現行世代最速クラスの割には、消費電力はそれほど多くない印象

ハイパワーゲーミングPCが欲しいなら、すぐ検討すべき一台

以上でAURORAのレビューは終了だ。31万円オーバーなのでポンと買うわけにはいかないマシンだが、PCゲームを配信なども含めて快適に楽しみたいなら、高い満足感を得られるPCに仕上がっている。欲をいえばもう少しOC関連の機能が細かく設定できれば文句ナシだったが、ファクトリーオーバークロック済みでもあるし、OCはあくまで雰囲気を楽しむためのものと割り切って使うようにしたい。

AURORAのパワーはゲームだけでなく、動画編集や実務系にも活きてくる。PCゲームに限らず、PCを使った作業を日常的に行っているなら、速さに感動すること間違いなしのPCといえるだろう。

(前編はこちらから)
ハイエンドゲーミングPC「New ALIENWARE AURORA スプレマシーVR」のハードウェアを徹底チェック!(前編)

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