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スポンサー獲得に向けて上司へ相談。スト5ゲーマー・ネモの勝てるゲーマー論 第9回


前回までは、スポンサー獲得のための具体的な活動について書かせていただきました。
ただ、そもそもスポンサーが必要だと強く実感したきっかけについては、まだ触れていなかったかと思います。今回はそのきっかけ、さらには「ゲームを続けたい」と改めて思い、そのためにいろいろと調べたことについても書いてみようかと思います。

ある日の面談にて

毎年、自分が勤める会社では人事考課の際に上司と面談をします。
スポンサーの件について相談することになる日より、半年前のこと。この人事考課の場で、今後のキャリアについてだけでなく、雑談の時間に格闘ゲームの世界大会に出場したい、ということを上司へ話しました。
上司も賞金額や規模の大きさを聞いて興味を持ってくれたのですが……

「いつまでゲームは続けるつもりなの?」

と、この時言われたのです。
自分は特にやめるつもりもないし、趣味で続けていこうと思っていたのですが、この上司の発言から

「いつかゲームをやめなければいけない日が来るのかな?」

と、思ってしまいました。

社会人を続けていくなら、いつかはこんな時間も過ごせなくなるものなのでしょうか……?

これはカプコンプロツアー予選に参加する前のことだったので、まだポイントは持っていなかったし、出られたらいいなー、程度にしかこの時は思っていませんでした。
しかし予選に出てみれば、EVOが終わるころにはカプコンカップの出場権を手に入れていて、このままゲームをやめるには勿体無さすぎる、と感じたわけです。

スポンサーを付けてプロとして活動ができれば、上司からも認めてもらえるかもしれない。

「いつまでもゲームを続けていきたい」

そういった気持ちが、この出来事以来強くなりました。この上司からの一言が、後のスポンサー獲得活動を始めるきっかけになったのです。

スポンサー獲得に向けての上司への相談

さて、ここからは前回の続き。スポンサー獲得のための企業訪問を終え、いろいろな課題が見えてきたところに話が戻ります。
企業訪問を終えた後に、先方が「上司の方にご相談していただいたほうが…」と触れていた通り、まずは上司へ相談しようと下記のことを調べてみました。

(1)会社の就業規則を確認する。
他企業とスポンサー契約をすることはそもそも可能なのか?

(2)他のスポーツではどんな契約を交わしているのか?
サッカーや野球のメジャースポーツ以外にも、マイナースポーツでスポンサーを受ける場合なども含めて。

(3)アスリートの引退後
すでにマラソン選手やバドミントンの選手は実業団のメンバーとして、入社し活動している。だが、引退した後はどうしているのか?

先ほど触れたゲームを続けたいという思いからも、他の社会人プロアスリートの現状、そして「辞めた」後のことが気になったわけです。これらについてネットで調べてみただけでも、どのスポーツの選手も大変なんだな……ということがよく理解できました。

スポーツ選手の中で、引退後も華やかな人生を送っているのはわずかな人だけのようでした。実業団として入社した人も、アスリートとして活躍していた時期は社内でもちやほやされるが、引退してからも企業で働けば他の人とはキャリアの差が大きく、任せてもらえる仕事があまりない場合も多いようでした。「あいつはやっぱりスポーツしかできない」と評価されてしまい、気まずくなって自分から会社を退職する人も多いようです。

最初は簡単だと思っていたスポンサーの獲得についても、事例などをもっと調べ、真剣に活動するべきだと気が引き締まりました。

では、そもそも契約について、他のスポーツにはどんなプロ契約形態があるのでしょうか?

(1)専属契約
プレイヤーが試合に出場する時には所属団体を添えて紹介されるため、宣伝効果が高いとされています。そのため、高額な契約料になっているそうです。

(2)製品使用契約
これは、メーカーが無償で製品をプレイヤーに提供して、「使ってもらう」かわりに「契約料を払う」といった内容。

(3)ロゴ契約
ロゴマークを胸に付けて試合に出るといくらもらえる、といった契約。ロゴを付ける場所によって、金額も変動したりするようです。

なるほど、契約といってもさまざまな形があるようです。
どの契約形態なら話をもちかけた企業にスポンサーに付いてもらえるのか、そして自分の会社も認めてくれるのか(そもそも就業規則に反しないか)、確認していく必要を感じました。

上記のことを調べた後、就業規則にも一通り目を通してから、改めて上司に相談してみました。

「スポンサー契約をしようと考えています」

「それはどの企業に言われたのかな?」

「いえ、これから条件の合う所を探そうと考えています。就業規則で問題となりそうなところがないかなど、相談させていただこうと思いまして」

「なるほど。会社としても判断が難しいと思う。前例が無いことなので、まずは総務に連絡してみようか」

と、案外すんなり話を受け入れてもらえ、一週間後にはこのようなメールが飛んできました。

本日、相談を受けたスポンサー契約について総務に確認しました。

自己責任のもと、実施することが前提となります。
ただし、業務への影響、不測の事態なども懸念されますので
契約内容については確認したいとのことです。
ただ、その内容の是非は問えないと考えられます。

前例もないので、進めながら一緒に検討しましょう。
よろしくお願いいたします。

こちらのメールをいただいて、良い上司に恵まれたと改めて思いました。
まだ決まってもいないような話を真剣に聞いてくれて、なおかつ、すぐに行動に移ってくれたのです。

自分もこれに応え、契約をしてくれる企業をすぐに捕まえられるように、頑張っていこうと思いました。

上司をはじめ、周囲の人に恵まれたことも、今活動できている原動力です


■ネモ選手のプロフィール
1985年1月5日生まれ。本名は根本直樹。2016年7月にALIENWAREとプロ契約を行う。平日はシステムエンジニアとして会社員の顔と週末はプロゲーマーの顔の2つを両立する社会人プロゲーマー。
ストリートファイターシリーズをはじめ、Guilty Gear シリーズや、アルティメット マーヴル VS. カプコン 3、King of Fighterシリーズなどの格闘ゲームをマルチにプレイする。2016年は、TOKYO BUTTON MASHERS 2016(CAPCOM Pro Tourランキングトーナメント) ストリートファイターV 4位、Tokyo Offline Party vol.2 トーキョーオフラインパーティ2 ストリートファイターV 優勝、羊城杯(中国) ウルトラストリートファイターIV 個人戦 優勝など数々の戦歴を誇る。

■関連リンク
ネモ選手のTwitter
https://twitter.com/good_nemo
スト5ゲーマー・ネモの勝てるゲーマー論