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PC版『Halo 3: ODST』レビュー! スパルタンに次ぐ最強特殊部隊が生んだ緊張感溢れるサバイバルFPS

2020年9月22日、PC版『Halo 3: ODST』が配信された(Steam/Microsoft Store)。人類とエイリアンの宗教的同盟「コヴナント」の戦いを描く『Halo』シリーズの4作目で、PC版『Halo: The Master Chief Collection』の第5弾配信タイトルだ。

オリジナルのXbox 360版発売時には、さまざまな新要素が注目された本作。もっとも大きな違いは主人公が軌道降下特殊部隊「ODST」に変わったことだろう。前作までの主人公は超兵士「スパルタン」の「マスターチーフ」だった。


UNSC最強の特殊部隊であるODSTは、スパルタンに次ぐ強さを持つ。言い換えれば、スパルタンよりは戦闘能力がいくらか落ちてしまうということだ。『Halo 3: ODST』の魅力は、そのハンデをゲームの楽しさに昇華していることだろう。

本稿ではその魅力や、無制限フレームレートといったPC版ならではの要素、マルチプレイモード「ファイアファイト」の大幅アップデートなどについてお届けする。

あの時マスターチーフと同じ場所にいた「ODST」

まずは『Halo 3: ODST』のストーリーから説明していこう。舞台は西暦2552年、『Halo 2』でマスターチーフがコヴナントの司祭「悔恨の預言者」を捕らえようとしていたころだ。そのときマスターチーフがいた場所は、アフリカ大陸の都市ニューモンバサ。実は時と場所を同じくして、軌道降下特殊部隊ODSTがコヴナントの巡洋艦破壊任務に就いていた……というストーリーである。地球での総決戦が勃発する『Halo 3』とも密接に関わる物語となっている。ODSTとは、軌道上からドロップポッドで降下し敵を強襲する特殊部隊のこと。別名「ヘル・ジャンパー」と呼ばれ、地獄のような戦場にも真っ先に向かうことが彼らの誇りだ。

ゲーム冒頭では、マスターチーフが「悔恨の預言者」を追うために飛び込んだスリップスペースが発生。近くを降下していたODSTがそれに巻き込まれる場面から物語が始まる。衝撃によって散り散りになったドロップポッドは、ニューモンバサの各地に不時着した。その中のひとつに乗っていた人物が、主人公「ルーキー」である。ルーキーが意識を取り戻したのは不時着から6時間後。戦場と化したニューモンバサから脱出するため、彼はたった1人で街に潜入し仲間を探すことになる。

▲無口なODSTの新人隊員、ルーキー

▲ドロップポッドに乗り、戦場となるニューモンバサへ降下する


特徴はフラッシュバック形式で語られるキャンペーンだ。ルーキーが仲間の痕跡を見つけるたび、その仲間の視点で回想シーンをプレイできる。プレイ可能なキャラクターは、ルーキーを含めた同じ分隊の5人。違う時間を過ごした彼らの視点を組み合わせると、不時着してから何が起こったのかが少しずつ明らかになっていく。

▲仲間の痕跡であるヘルメットを見つけたルーキー

▲分隊のリーダーを務めるバック(画像中央)。優秀な指揮官で、のちに『Halo 5: Guardians』ではスパルタン-IVとして登場する

スパルタンではないからこそのサバイバル

本作の魅力は従来の『Halo』シリーズとは違う、生身に近い人間のサバイバルが楽しめることだ。ODSTはUNSC最強の特殊部隊だが、ゲーム内ではスパルタンより低い能力値に設定されている。つまりいつもの『Halo』と比べて多くのハンデがあるので、さらに緊張感に満ちたプレイができる。

たとえば、『Halo』シリーズおなじみの自動回復する体力がない。体力を回復させるには、フィールドに落ちている「ライフパック」を拾う必要がある。また、ODSTはスパルタンに比べてジャンプ力も低く、移動速度も遅い。

▲画像中央にあるのがライフパック

もうひとつのハンデはモーショントラッカーを装備していないこと。敵の位置がすぐ分からないので、角を曲がることさえ怖くなる。狭い道やビルの中では知らないうちに敵に近づいてしまい、驚くこともしょっちゅうだ。

▲左を見ると、いつもの位置にモーショントラッカーがないことが分かる

このようにODSTはスパルタンより身体能力が低く、敵に囲まれたときのリスクも大きい。自然と敵への警戒心は高まるが、モーショントラッカーは使えないので、プレイヤーは目や耳など五感をフル活用して警戒しなければならない。敵と遭遇しても、ラフなプレイよりは頭を使ったプレイが求められる。ODSTは「生き残る」ためにスパルタンより大きな労力が必要で、だからこそ緊迫したサバイバルが楽しめるのだ。

これらのハンデはプレイヤーの孤独感もかきたてる。敵だらけの夜の街を1人で歩きながら聞く、切ないジャズ調のサウンドトラックの哀愁がたまらない。

もちろん、長い撃ち合いの駆け引きや車両を交えた激しい銃撃戦など、いつもの『Halo』シリーズらしい戦いもしっかり楽しめる。最初のミッションのマップが夜の街なので、ずっとこんな場所で孤独に戦うのかと心配になるかもしれない。しかしそんなことはなく、ひろびろとした公園でワートホグを乗り回したり、昼間から一般兵士と共にスコーピオンに乗って敵を蹂躙できる。



また、本作ではシリーズ初のオープンワールドが採用されている。細い道が複雑に広がる街も不安感を煽るが、ボタン1つで目的地を示してくれる機能もあるので、探索は快適に楽しめるはずだ。

探検要素として街に散在しているものが「オーディオログ」である。コヴナント侵攻時のニューモンバサ市民の様子を収めた音声データだ。オーディオログは全部で30個。1周目からしっかり探すも良し、2周目でコンプリートするのも良しだ。

▲このような形状のデータターミナルにアクセスすると……、

▲オーディオログを聞くことができる

オーディオログ・仲間の痕跡といった重要なオブジェクトは「バイザーモード」で見つけよう。これはODSTが装備する暗視スコープのような機能だ。重要なオブジェクトは黄色、敵は赤、見方は緑で表示される。夜間のミッションで役に立つはず。


PC版ならではの要素として、無制限フレームレートについて触れよう。4K・HDR/エンハンス(高画質設定)で約160~約200fps、フルHD/エンハンス(高画質設定)で最高約700fpsというかなり高い数値になった(使用機種:デスクトップPC: インテル Core i7-10700K/ GeForce RTX 2060 SUPER 8GB)。

高リフレッシュレートモニターを持っている『Halo』ファンにはぜひPC版をおすすめしたい。4K・HDRではよりシャープで鮮やかなグラフィックになり、新鮮な気持ちでプレイできた。マウス操作も快適で、なめらかな戦闘が楽しめる。

マルチプレイモード「ファイアファイト」が大きく進化

『Halo 3: ODST』の名物モードが「ファイアファイト」である。最大4人のチームで、押し寄せる敵と戦うウェーブ戦だ。キャンペーンではありえない量の敵が発生するこのモードは、ラウンドごとに「スカル」という機能がオンになる(5ウェーブ=3ラウンド=1セット)。スカルとはゲームプレイにさまざまなハンデを課す機能である。

たとえば「敵がグレネードで猛襲をしかけてくる」というスカルがオンになれば、爆弾を投げてくる敵が急増する。そのうえハンターなどの強敵が投入されるので、あっというまにカオスな戦場のできあがり。しかも基本的にはファイアファイトに終わりはなく、ウェーブ戦はエンドレスで続く。まるでエクストリームスポーツのような楽しさだ。


ずっとプレイしていられそうな気分になるが、最初にプレイヤーが持っている残機は7つ。さらにこれを4人で共有しているため、あまり油断はできない。ラウンドごとに残機だけではなく弾薬も補充され、1人でも生き残っていれば次のラウンドに進める。フレンドと連携を取りながらクリアを目指そう。

また、ファイアファイトは『Halo: The Master Chief Collection』への初実装に伴い、Xbox One/PC版ともに大幅アップデートされた。新しいカスタムゲームオプションが追加され、開始武器や乗り物だけではなく、ウェーブ数と時間なども好みに設定できる。ファイアファイトはエンドレスのウェーブ戦ゆえにハードな印象があった。このオプションによってより手軽にプレイできるようになるだろう。

そしてファイアファイトマッチメイキングも実装され、Xbox 360版発売時ではできなかった野良プレイが可能になった。マッチメイキングにはアドバンスとアーケードという2つのモードが登場している。アドバンスは従来のルールに則ったクラシックなファイアファイトだ。一方、アーケードは無限のライフとより強力な武器が使える狂気的なモードである。今までのファイアファイトではもう物足りないというプレイヤーにおすすめ。

▲カスタムファイアファイトのオプション設定画面

▲従来のファイアファイトより過激な「アーケード」

ひとつ気になった点が、ファイアファイトをプレイした直後にシアター機能で映像を見直そうとしたら、何も録画されていなかったこと。『Halo: The Master Chief Collection』内の他タイトルのマルチプレイ・フォージでも録画できなかった。アップデートにより過去の録画が消えてしまう可能性があるようだが、一時的な録画すらされないのはバグだろうか。現時点で公式サポートサイトによる指摘はない(※2020年10月18日時点)。

シリーズ経験者なら一度はプレイしてほしい1作

『Halo 3: ODST』はシリーズの中でも難易度が高く、『Halo』経験者向けの作品と言えるだろう。ストーリーやキャラクターという点では『Halo 2』『Halo 3』『Halo 5: Guardians』とつながりがあるので、これらのタイトルをプレイした人ならいっそう楽しめるはず。スパルタンではない兵士や市民の視点から見たコヴナント戦争を体験できるので、『Halo』シリーズの世界をよりリアルに感じたいという人にもおすすめだ。

キャンペーンのボリュームはクリアまで5~9時間ほどと、少し物足りないかもしれない。ただ、さくっとプレイできるのも魅力と言える。秋の夜長にしみじみとプレイしたい1作だ。

PC版『Halo 4』は2020年内にリリース予定だが、開発元の343 Industriesは『Halo』公式サイトにて、2021年に延期する可能性も示唆している。パブリックベータテストは10月末までに開始予定だ。s

新章「リクレイマー・サーガ」の始まりである『Halo 4』は、特にグラフィックの進化が印象的だった。発売時期については不安を感じるが、PCでどれだけ美しく滑らかなゲームプレイができるのか、今から楽しみだ。

© 2019 Microsoft Corporation. All rights reserved. Halo: The Master Chief Collection is a trademark of Microsoft Corporation.

●タイトル:Halo 3: ODST
●ジャンル:FPS
●発売元: Xbox Game Studios(マイクロソフト
●開発元:343 Industries, Saber Interactive, Bungie
●プラットフォーム:PC(Steam、Microsoft Store)
●発売日:発売中(2020年9月22日)
●価格:580円(『Halo: The Master Chief Collection』同梱版もあり)
●必須スペック
OS: Windows 7
プロセッサー: Intel Core i7-975 または AMD A12-9800 APU
メモリー: 2GB
グラフィック: NVIDIA GeForce GTS450 または AMD Radeon R7 Graphics

●公式サイト(Halo: The Master Chief Collection)URL:https://www.xbox.com/ja-jp/games/halo-the-master-chief-collection-pc
●ダウンロードサイトURL:
https://www.microsoft.com/ja-jp/p/halo-3-odst/9P6VZCRGXFMX
https://store.steampowered.com/app/1064272/Halo_3_ODST/

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