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【EVO Japan 2020】『鉄拳7』2020年最初の大規模国際大会を制したのは“タイの英雄”Book選手!

2020年1月24日~26日、幕張メッセにて開催された国内最大級の格闘ゲームイベント、「EVO Japan 2020」。本記事では3日間に渡ってトーナメントが実施されたメインタイトルのひとつ、『鉄拳7』の最終日の模様と、優勝者の囲みインタビューをお届けする。

■EVO Japan 2020 『鉄拳7』Day3配信アーカイブ


最強のリロイ候補6名に韓国の天才、日本のジュリア職人が挑む

2020年1発目、そして昨年12月に追加された新キャラクター「リロイ」が追加されてから初となる大規模トーナメントということで、注目を集めていたEVO Japan 2020の『鉄拳7』部門。Day3となる1月26日には、前々日、前日にかけて行なわれた予選トーナメントを突破した以下の8名が決勝トーナメントの壇上に登場。優勝を目指して戦った

●EVO Japan 2020『鉄拳7』ベスト8
Winner's Side ※()内はDay3で使用したキャラクター
・THY/チクリン(リロイ)
・ITO/みきお(ジュリア)
・Taron/Book(リロイ)
・Liquid/弦(リロイ、シャヒーン)

Loser's Side
・柾(リロイ)
・COOAS/NBC/ノロマ(リロイ、スティーブ)
・ゼウガル(リロイ)
・EQNX/ULSAN(一美、ボブ)


▲決勝トーナメントまで勝ち進んだ8名のプレイヤー。左から柾選手、チクリン選手、ULSAN選手、みきお選手、Book選手、ノロマ選手、弦選手、ゼウガル選手

▲会場&日本語チャンネルの実況、解説を務めたハメコ。氏(写真右)とゲンヤ氏(写真左)

▲今大会は既存のキャラクターより頭ひとつ以上抜けたポテンシャル、実装直後から世界中で加速度的に進んだ研究により、大会前から大暴れすることが確実視されていた、リロイを使いこなしたプレイヤーが躍進。決勝トーナメントまでたどり着いた8名中6名が、リロイをメインキャラクターに据えていた

出場者の6/8がリロイをメインキャラクターとして戦いに臨んだため、トーナメントはリロイvsリロイのミラーマッチの行方が焦点に……なると思いきや、この日最も注目を集めたのは、ジュリア使いのみきお選手。オープニングマッチで昨年の鉄拳ワールドツアー(TWT)覇者、そして短期間でリロイ研究しつくした第一人者でもあるチクリン選手を、リスクを恐れない積極的な2択で撃破。派手な試合内容で観客の心を掴みつつ勝利を得ると、続くウィナーズファイナルでも、怒涛の攻め(2択+中間距離からの箭疾歩での奇襲など)で2試合を先取。

弦選手とのリロイ同キャラ戦を制して上がってきたBook選手を追いつめるも、ここは4試合目の最終ラウンド、レイジ状態から起死回生のコンボ+レイジアーツを決めて逆転したBook選手が勢いに乗って5試合目にも勝利。みきお選手はルーザーズファイナルに回ることになった。

▲TWT王者チクリン選手を沈めたみきお選手のジュリア。対チクリン選手戦に限らず、会場ではみきお選手がコンボやリスキーな2択を通すと歓声が上がっていた

ルーザーズサイドのトーナメントでは、みきお選手と同じく“リロイ以外”でベスト8入りを果たした、韓国勢のULSAN選手のリロイ対策で会場が沸いた。ULSAN選手は1試合目をリーチが長く中間距離での戦いを制しやすいボブをぶつける作戦を採用。このボブ投入は初戦のゼウガル選手戦ではイマイチ効果を発揮しなかったものの(2試合目以降はメインキャラクターの一美を出して勝利)、2試合目のチクリン選手戦ではボブが機能。パワークラッシュを積極活用してチクリン選手の攻めを抑制。これで試合のペースを握ると、ウィナーズサイドでみきお選手が見せたような、リスクを承知で2択をかけ続ける攻めでチクリン選手を圧倒。TWTファイナル決勝戦でのリベンジに成功した。

▲TWTファイナルのリベンジを果たした、ULSAN選手(写真右)と、健闘を称えるチクリン選手(写真左)

しかしルーザーズファイナルへと駒を進めたのは、ULSAN選手とは逆サイドのリロイ同キャラ2連戦を勝ち上がってきたノロマ選手。ショートアッパーを主軸にした大技に頼らない攻め、的確にスカし確定を取っていく堅実な戦いでULSAN選手のボブ、一美を倒し、みきお選手の待つルーザーズファイナルへと進出する。

ルーザーズファイナル、ノロマ選手対みきお選手は、積極的に攻めつつ要所では横移動&ガードでの様子見を交えてダメージを奪っていったみきお選手が1試合目を先取すると、ノロマ選手はジュリアの攻めをローリスクで咎められる技を多く持つスティーブにキャラクターを変更。この選択が功を奏してノロマ選手は2、3試合目を連取。グランドファイナルへリーチをかける。しかし4試合目はみきお選手が逆襲。この日冴え続けている中下段の2択に加え、カウンターを誘発する技の置きでダメージを奪って勝利すると、最終試合も下段中心の攻めでもぎ取り、再びBook選手と戦う挑戦権を得る。

▲グランドファイナルへ臨む、みきお選手(写真手前)とBook選手(写真奥)

Book選手vsみきお選手の対決となったグランドファイナルは、リロイのリターンの高い技を当ててつつ相手の攻めはさばき効果を持った技で受け流すBook選手、それでもめげずに2択をかけ続けて壁を絡めた攻めやコンボを決めるみきお選手という構図で試合が進行。みきお選手は2、3試合目を取ってリセットにリーチをかけるが、4試合目は騰空落斧、連環拳、杖戒連撃といった、リロイを象徴するハイポテンシャルな技をBook選手が当て続け、3-0で勝利。これでBook選手が完全にペースを握ったのか、5試合目はみきお選手の下段を的確にガードorさばいてからの確定反撃、騰空落斧からのコンボなどでダメージを奪っていき、最後は堅実さも見せて勝利。みきお選手にリセットを許すことなく、Book選手が3日間におよんだ激戦、EVO Japan 2020『鉄拳7』部門の頂点に立った。

▲優勝したBook選手には、賞金100万円が贈呈された


▲大会終了後には1月28日にキャラクターの技性能の調整を含めたアップデートを行なう旨と、TWT2020のポイント対象大会、「TOKYO TEKKEN MASTERS 2020」の開催決定が発表された

EVO Japan 2020『鉄拳7』部門優勝、Book選手囲みインタビュー


――優勝したおめでとうございます。まずはいまの率直な感想を教えてもらえますか?

Book もちろんうれしいのですが、多少複雑な気持ちもあります。元々は仁を使っているのですが、今回勝ちにいくためには(自分が使用することを含めた)リロイに対応する必要があったので……。

――Bookさんはこれまでほぼ仁1キャラで大会を戦ってきたかと思いますが、リロイにキャラクター変更することに迷いはありませんでしたか?

Book (リロイが追加されたあとの環境では)仁を使っているときにはあまり自信が持てませんでした。リロイを使ったほうがメンタル的にもポジティブに試合に向かえたので、今回はリロイでエントリーしました。

――今回は多くのプレイヤーがリロイを使いましたが、Bookさんが操るリロイは他のプレイヤーと比べてどこが優れていたと思いますか?

Book 自分もふくめて最初は大会やイベントの配信を見て世界各国のプレイヤーの動きを真似すると思うのですが、そこからもっといい動き、ベストな動きができるよう、つねに考えてプレイしていたのがよかった点だと思っています。

――優勝後に「リロイの評判を気にしながら試合をしていた」とコメントされていましたが、これについてもう少し詳しく聞かせてください

Book リロイを使ってトップ8に上がったプレイヤーに対して、あまりポジティブじゃないというか、リスペクトがないコメントに対して、少しナーバスにはなっていました。ただそこでリロイから仁に変えちゃうってことは、逆に自分が(ネット上の)ヘイトに流されたことになるし、同じ場に立つプレイヤーをリスペクトしていないことにもなるので、やはりリロイを使うべきだと思って今日は戦いました。

――今日一番やっかいに感じた相手は?

Book それはやはりみきお選手ですね。野試合で感じたときの印象とかなり動きが違ったので。集中したときの動きがすごいよかったので、やっかいでした。

――ウィナーズファイナル、グランドファイナルともに、みきお選手の2択が何度も通ってBook選手がラウンドを取られるシーンが何度もありましたが、最終的には2度とも持ち直しましたよね。その要因は?

Book 2択を通されても精神を落ち着かせることですね。一度食らっても次の2択には冷静に対処できるようにメンタルを保てたことがよかったかと思います。

――最後にファンへのコメント、今後の意気込みをお願いします。

Book 2年間TWTを回ってきて、優勝が(自国開催の)タイガーアッパーカット2018だけだったので、途中ですごい自信を失いました。パキスタン勢が台頭し始めた時期なんかは、すごい絶望的に感じていました。見てる人からも“Bookは強いプレイヤー”とはもう見られていないな、とも感じていたので、今回優勝できて本当によかったです。少なくともタイの人たちはよろこんでくれていると思うので。

――ありがとうございました。

■関連リンク
鉄拳7
https://www.tk7.tekken-official.jp/
TEKKEN World Tour
https://tekkenworldtour.com/
EVO Japan 2020
https://www.evojapan.net/2020/

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