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ヨーロッパリーグの本拠地「LEC Studio」会場レポート【『LoL』世界大会2019現地レポート】

目次
  1. ベルリンへの道
  2. 日本からベルリンへ
  3. LEC Studioの地「アドラースホーフ」
  4. LEC Studio内部に突入!
  5. 「Worlds 2019」限定グッズも扱う物販スペース
  6. ヨーロッパのファンたち
  7. ヨーロッパの熱気のるつぼ、LEC Studio
リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』2019年の最強チームを決める世界大会「World Championship 2019(Worlds 2019)」が終わり、そろそろ1カ月が経とうとしている。今回の記事では主に、そのスタート地点となったプレイインステージ会場「LEC Studio」の様子を紹介しよう。

ベルリンへの道

「Worlds 2019」はドイツ・ベルリンから始まり、ノックアウトステージに入ればスペイン・マドリード、決勝はフランス・パリで開催と、国際大会が久しぶりにヨーロッパに帰ってきた形となった。

昨年韓国で行われた世界大会「Worlds 2018」では、日本の隣国での開催ということもあり、多くの人が現地観戦に赴いたようだ。しかしヨーロッパは地球の裏側とまでは行かないまでもかなり遠く、日本からは交通費や滞在費の面で多くの負担がかかる。

取材班は「Worlds 2018」終了直後、2019~2021年までの大まかな開催地域が発表された時点から、ある程度2019年の取材プランを練り続けてきた。買い足す機材や、取材スキームの想定など。何事もやってやれないことはないし、虎穴に入らずんば虎子を得ずということわざもある。

8月末に発表されたチケット情報より、プレイインステージとグループステージの両方がベルリン開催と知った取材班は、プレイインステージを取材すべくベルリンへのフライトと宿を手配したのだった。

日本からベルリンへ

日本からベルリンへは、実は直行便がない(2019年10月時点)。そこで我々が手配したのはフィンランドの航空会社である「フィンエアー」を利用して、ヘルシンキ・ヴァンター空港で乗り換えベルリンに向かうフライトだ。日本~ヘルシンキまでは約10時間、ヘルシンキ~ベルリンは約2時間のフライトとなる。

ヘルシンキ空港でのシェンゲン圏入国審査に手間取るというトラブルはあったものの(帰国手段を確保済みだという証明は手元に用意しておこう)、乗り換えはかなりスムーズに進み、いざバルト海の上を飛んでベルリンへ。

ベルリンの空の主玄関は「ベルリン・テーゲル空港」。かなり古い空港であり、独特な構造をしているため、預け荷物が出てくるまでかなり時間がかかることがある。ベルリンに「Worlds」取材に来ていたジャーナリストたちは、テーゲル空港で荷物関係の待ちぼうけをくらうことを「get tegel’d(テーゲってしまう)」という表現で揶揄していたが、独特な構造から待つスペースもあまり快適ではなく、かなりの苦痛だ。幸運にも我々は比較的すぐに荷物を手にすることができたが、半日待たされたという人もいたらしい。

テーゲル空港からは、ベルリン市内を走るバスや電車でLEC Studioへ向かうこととなる。ベルリンの10月上旬の気候は、日本の関西~関東地域での初冬くらいに相当するため、服装を間違えれば体調を崩すのは必至だ。

LEC Studioの地「アドラースホーフ」

▲アドラースホーフ駅ホーム

LEC Studioがあるのはベルリン南東の「アドラースホーフ(Adlershof)」。中心市街地から電車で1時間ほどかかるこの地域は、ベルリン南部にあるもうひとつの空港であるブランデンブルク空港からはたった3駅という便の良さもあり、宿泊施設も充実している。

「科学技術とメディアの都市」というスローガンが掲げられたこの地域には、企業の研究所や大学、メディアの建物などが立ち並んでいる。ベルリン郊外の旧東独地域であるため、中心市街地に比べると道路の幅なども広く、新しく現代的な建物が立ち並ぶ場所だ。

EU LCS時代の2015年からヨーロッパの公認トップリーグが開催されてきた会場は、現在「LEC Studio」と改称され、鉄道のアドラースホーフ駅からは徒歩圏内となっている。

▲外から見たLEC Studioは巨大な倉庫のような建物。近くにはRiot Games Berlinのオフィスもある

ベルリンはナイトクラブ文化が盛んな場所であり、東ドイツ崩壊後は旧東独地域に残された空き倉庫などが、そういった若者文化を育む場になったという経緯がある。日本の「LJL」が渋谷の「よしもと∞ホール」を通し、若者のお笑い文化と手を組んだのと同じだ。ヨーロッパでもプロリーグ観戦を若者文化と融合させる試みがなされ、ある程度長期間の成功を収めている。

LEC Studio内部に突入!

前書きはこのくらいにして、さっそくLEC Studioを紹介していこう。

▲開場前、エントランス前に並ぶファンたち

▲観戦者たちはエントランスから入るととチケットのチェックを受け、大きな荷物はクロークに預け入れることになる。預けた荷物の代わりに番号札を受け取ったら、金属探知機での身体検査を受けて入場完了だ

▲ロビー中央には大迫力のバロン像が! 後で人間が前に立っている写真も掲載するので、ひとまず巨大だということだけ覚えておいてほしい

▲バロン像の前にはコスプレ道具が並び、来場者たちは自由に写真撮影が可能だ。設置されていたのはケインの鎌、ドレイブンの斧、カタリナのナイフ、パンテオンの槍と盾、オラフの双斧、アメジストタリックのハンマー、ジャーヴァン4世の槍、ポッピーのハンマー

▲ロビーの一角にはLECの優勝トロフィーが飾られている

▲バロン像の奥にある飲食物販売コーナー。炭酸飲料やフライドポテトなどを購入可能で、なんとビールも販売している。観客席は飲食禁止なので、ロビーのテーブルで食べよう

▲飲食物販売コーナーから左へ目をやると、アリーナへの入り口がある

▲アリーナ入り口の左側、バロン像の向かいが物販コーナー。販売グッズは後で改めて紹介する

▲アリーナに入ると、右手にいきなりステージが!

▲入ってすぐ左側が階段状の観客席となっている。LJL会場である「よしもと∞ホール」に比べると少し席数は少なく見えた

「Worlds 2019」限定グッズも扱う物販スペース

現地観戦の楽しみのひとつは、やはり公式グッズストアでの買い物だろう! 品揃えが豊富なわけではなかったが、限定品を中心に物販コーナーでの品揃えを紹介する。

▲こちらが2019年の「Worlds」限定グッズ。毛糸の帽子、マフラーには公式ロゴが入っている。クマのぬいぐるみはチャンピオンのひとり「アニー」が携える「ティバーズ」で、限定パーカーを着たモデルだ

▲新製品の「レッドミニオン」シリーズ。ぬいぐるみとTシャツ

▲同じく新製品の「ブルーミニオン」シリーズ。レッドと対になるぬいぐるみとTシャツだ

▲昨年の「Worlds」決勝戦でデビューして以来大人気の「K/DA」関連グッズ

▲「Worlds 2019」限定のロゴピンズやエルダードラゴンフィギュアも。ブルーvsレッドのミニオン対決を描いた絵柄のマウスパッドや、限定数生産のレッドミニオンピンズも並ぶ

▲「Worlds」といえばやはり限定アパレルグッズ! ロゴをあしらったジャージやパーカー、Tシャツが販売。今回は「Worlds 2019」開催の3都市ごとにデザインを変えたジャージも販売されており、LEC Studioではベルリンジャージが購入可能だった

▲物販スペースの後ろにはLECチームのユニフォームも並ぶ。もちろん購入可能だ

ヨーロッパのファンたち

ヨーロッパのプロシーンの歴史は長い。LEC Studioに詰めかける地元のファンは観戦歴の新旧を問わず、果てしなく熱い人々ばかりだ。

▲友人3人組で来ていたファンたち。左右の2人が着ているのはFnaticが発売した「Rekkles Collection」のパーカーだ。Rekkles選手の出番はグループステージ以降ではあったが、Fnaticファンはやはり多い

▲地元より出場した「Splyce」や、元々ヨーロッパのチームだった「Unicorns Of Love」の熱心なファンが目立った

▲遠征勢も負けてはいない。赤と黒のボーダー模様を身に着けるのは、ブラジル代表チーム「Flamengo eSports」の応援に駆け付けたファンたちだ

▲プレイイン前半は、その日の試合が終わったチームが観客席脇のスペースでファンミーティングをしていた。どの地域のチームにも多くのファンが詰めかけ、選手との交流を楽しんだ

▲韓国に在住していたことがあるというファンが見せてくれた国旗。ヨーロッパに来てプレイした韓国人プロのサインを書いてもらっているという。まさしく世界にひとつしかない宝物だ

▲「刺身アカリ」の美麗なコスプレイヤーも来場

▲コスプレ道具で記念撮影を楽しむファンも多かった。こちらはジャーヴァン4世の槍を手に

▲生きた鎌「ラースト」を持てば、気分はチャンピオン「ケイン」に! 鎌は動かすとまぶたが開閉する凝った作り

ヨーロッパの熱気のるつぼ、LEC Studio

2015年にEU LCSがケルンから会場を移して以来、LEC Studioはヨーロッパの観戦ファンの中心地となっている。「Worlds」に毎年3チームを送り込む権利を持つ「五大リーグ」の会場として、申し分のない規模の会場だった。

「日本でもぜひ『LoL』の国際大会を開催してほしい」という声は根強い。このLEC Studioを見ると、観客が入れる範囲外には余裕ある作りの選手控室やプレスルームなどがあり、設備の充実面が非常に目立った。こうした設備のしっかりした会場確保と、それを後押しできる入場者数の保証がない限り、国内での『LoL』国際大会開催は難しい、そう筆者は感じざるをえなかった。

さて、「Worlds」の緊張と熱狂は過ぎ去った。今あるのは来シーズンへの期待を分厚く覆い隠すオフシーズンという雲。この雲が晴れた時、我々は2020シーズンのスタート地点に立つことができる。『LoL』プロシーンの未来に、大いに期待していこうではないか。
執筆:山口佐和子
執筆協力:ユラガワ
写真:ユラガワ&山口佐和子
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【特集】『リーグ・オブ・レジェンド』世界大会「Worlds 2019」

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