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【新作ゲームレビュー】『キングダムカム・デリバランス』は中世暗黒時代を生きる青年をリアルかつ自由に描いたRPGだった!

DMM GAMESより2019年7月18日に発売された『キングダムカム・デリバランス』は、15世紀のボヘミアを舞台に中世暗黒時代を忠実に描いた、歴史を変えるクエストに挑み、自身の影響力を広め、仇である強大な力に復讐していくオープンワールド形式のRPGです。

これまでもオープンワールドRPGはいくつかありました。どこにでも行けるし、何でもできるから自由度の高い……なんていうあたりが売りとなっています。

海外ではDeep Silverより2018年2月に発売されたのですが、話題が話題を呼んで200万本を突破、今回DMM GAMESはこれを完全日本語版として7月18日にリリースしました。

中世ヨーロッパの歴史を体験するオープンワールドRPG



本作の正確な時代設定は1403年。日本では足利義満が権勢を振るった、室町時代最盛期となります。一般に中世とは西ローマ帝国が滅亡した西暦476年から東ローマ帝国が滅亡した1453年あたりの時期とされているため、中世としては末期にあたるでしょうか。

ボヘミアとはチェコの西部・中部地方を指す地名であり、中世においては西にドイツ、北にポーランド、南にオーストリアを持つ地理的な重要性から、「ボヘミアを征する者はヨーロッパを征す」と謳われるほど栄えた地だったのですが、1618年から1648年にかけて欧州を炎の海に包み込んだ30年戦争や、東部の騎馬民族による度重なる襲撃など多くの戦禍に見舞われた地域でもあります。

ゲームはFPSのような主観視点で進行し、あちこちで引き受けるクエストをこなして物語を進めていきます。自由度が高いぶん、いろんな行動ができるのですが、その行動によって主人公の能力があがっていくのも本作の特徴でしょう。戦闘をすれば「筋力」があがり、走れば「体力」があがります。会話をこなせば「話術」があがり、綺麗な身なりでいれば「魅力」があがります。

スキルも本作にはたくさん用意されています。「スリ」、「ロックピック」(鍵開け)、「狩猟」、「読書」など、使えば使うほどレベルアップするので、こういう方向性に育てたい!と決めたら、根気強くスキルもレベルアップさせていくといいでしょう。

また後述しますがリアルさも本作の大きな売りです。そのリアルさの延長線上に、「15世紀のボヘミアで生活する」というロールプレイングを堪能できます。いまどきのゲームとしては決して簡単ではなく、海外ゲーム慣れしてないとちょっと敷居が高く感じるかもしれません。ただ、ロールプレイを楽しむ感覚は、昨今のゲームでは感じられなかった圧倒的な「そこに住んでいる」「生活している」という感覚があります。

以下、もう少しゲームについて説明していきましょう。

精緻を極めた画質と、こだわり抜いたボイス


ゲームをプレイしてまず驚いたのは、精緻なグラフィックです。筆者のPCは本作の推奨環境(CPU:Core i7 3770 3.4 GHz / グラフィックボードGeForce GTX 1060)をちょっと上回る程度ですが、その美しさを存分に味わうことができました。花畑では無数の花が咲き乱れ、草原にはまるで本物のように風に揺れる草が生い茂っています。街の描写もこだわりぬかれており、15世紀ボヘミア地方の建物や食生活などが限りなく史実と思われる形で再現されています。

また近年、海外製のゲームでは日本語対応がされていないゲームも多いのですが、『キングダムカム・デリバランス』ではすべての登場人物の何十万ワードにおよぶ台詞が日本語音声化されています。どれほど膨大な手間がかかるのか詳しくは知る由もありませんが、製作陣の膨大な熱量が込められていることは容易に想像できます。


日本のゲームではありえないほどのリアルさ

ゲーム自体は極めて自由度が高く作られています。そのうえでリアリティを追求したものになっており、他のゲームでは当たり前のように登場する様々な要素が存在しなかったり、あっても滅茶苦茶難しかったりします。

会話シーンで説得を成功させるためには「話術」や「魅力」の能力が重要ですが、「魅力」はおもにその身なりで決まります。汚い格好だと信用してもらえないので、汚れを水で落としたり、お風呂に入ってキレイにしておく必要があったりします。

さらに、中世ファンタジー作品には必ず顔を出すモンスターはいません。人里離れた山道で出会うのは……。


もっぱら「人」になります。

例えばこの場面、一般的なRPGならば「スキルか魔法で一掃しよう」などと考えるところですが、本作にはそんな便利なものはありません。なにせリアルに中世の世界を再現しているのですから。基本的にプレイヤー側が1人で敵が多数いる戦いではほとんど勝てません。実際の戦いもそうなりますよね?

上記のシーンでは、まず左の敵を倒そうとしているうちに右の敵にぶったたかれ、奥から来る増援も加わって袋叩きにされました。

戦闘については極めてシビアなので、つねに1対1で戦うことを心掛けなければいけません。相手が強いとそれでも普通に負けます。地形を利用したり走って逃げたりして、敵を分断して戦うといいでしょう。


これは、奇跡的に1対2の戦いで勝利した場面です。このとき筆者がとった作戦は、接近戦で弓矢を相手の顔面にぶちあてるというリスキーな戦法でしたが、これが功を奏して窮地を脱することができました。弓はレティクルやターゲットがあるわけではないので、半ばカンで撃たねばなりません。なのでギリギリまでひきつけないと急所に当てるのは難しくなっています。


中にはスキルを上げてすら難しい要素もあります。それがこの「ピッキング」、要は鍵開けです。

実際にやってみるとわかるのですが、本当に難しいので練習あるのみ。筆者はまだピッキングに一度も成功したことがありません。パークでカギの耐久度アップを覚えたりスキルが上がると、そこそこ簡単に開けることができるようになるとのことなので、もう少しがんばってみたいと思います。


リアリティ溢れる本作では、物の重さの概念もリアルです。持てる重量が決まっているため、能力が低い序盤では全身に重い武装を装備するとあっという間に重量過多になってしまいます。重量がオーバーすると、ダッシュできなくなり移動力も戦闘力も落ちてしまいます。馬を手に入れると大量に荷物を積めるようになるので、このゲームの真のスタートは馬を入手したときと言っても過言ではないでしょう。

またヘンリー君は人間なので、食事と睡眠は必須です。食料は街でもフィールドでも簡単に手に入るのですが、生鮮食料品はすぐに腐るのですぐに食べてしまわなければいけません。ただし食べ過ぎると動けなくなったり、腐ったものを食べるとお腹を壊すところまでリアルです。

主人公は勇者でもなければ、かっこよくもない!?


プレイヤーが操作するキャラは「ヘンリー」です。キャラメイクして顔も体型も自由に作成できる……というわけではなく、上の写真のキャラで固定されています。ゲームを進めると浴場で髪型やヒゲをカスタマイズできるようになりますが、最初は共通です。ゲームのスタート時点ではボヘミアのスカリッツという街に両親と共に住んでいる、平凡な青年にすぎません。まさに「ザ・村人」です。

最初は本当に何もできないので、ゲームがスタートしてから必死にスキルや能力を上げていく必要があります。


本作の冒頭では、母親に甘え、父親に叱られ、時に悪友と共に気に入らない人間の家の壁に馬糞を叩きつけ、恋人と夜を過ごす。そんな日常を送っていたヘンリーを、ある日悲劇が襲います。

突如として村を襲ったクマン人の傭兵部隊により村は焼かれ、両親を殺されてしまうのです。


ヘンリーは敵の馬を盗みだし、村の男たちが面白半分に虐殺され、顔見知りの女性が兵士に襲われる阿鼻叫喚の地獄絵図を横目に見ながら、辛うじて逃げ出すことに成功しました。ちなみに女性を救い出すことも可能ですが、初プレイでは中々難しいと思います。腕を上げてからチャレンジしてみてください。

脱出に成功したヘンリーですが、家も家族も住み慣れた土地も何もかも失ってしまいます。生きる目的を失ったヘンリーは夜盗の巣窟と化したスカリッツに両親を埋葬するために単身乗り込みますが、あえなく倒されてしまいます。父親の形見の剣も奪われてあえなく殺されそうになったそのとき、村の生き残りの女性であるテレーザが兵士と共に現れ、ヘンリーを救い出します。


どうにか両親の埋葬を済ませたところで、ゲームの導入部分は終了となります。

ちなみにここまでかなり長いです。とてもチュートリアルとは思えない大ボリュームでした。というわけでここから本編に移っていこうと思います。

生き残った。でも何もない。どうすればいいんだ!?

生き残ったのはいいものの、財産も身の置き所も無い状態。できればクマン人を倒し、故郷スカリッツを取り戻したいところですが、ろくな武器もありません。そこでまずは……。


スリになることにしました(笑)。野盗を退治してかっこよく正義の味方をやってみたいという気持ちはありましたが、いかんせん素手で立ち向かったのではあっさりと殺されてしまいます。

……というか殺されました。何回か。なのでやむを得ずとった選択肢なのです!


というわけで習得した技術をさっそく生かしてみることにしました。故郷スカリッツの生き残りたちはラッタイと言う街で、物乞いをして暮らす悲惨な生活を強いられています。

過酷な状況にある同胞たちの懐を狙うのは非道極まりない話ではありますが、ここはスリの練習台としてひとつ力になってもらいましょう!


……失敗しました(汗)。

このゲーム、街中で犯罪行為を犯すとあっという間に衛兵がすっとんできます。武器もないのに衛兵と戦うことなんかできませんし、勝ったとしても評判が悪くなります。速攻で降伏して身の安全を図ることにしました。スリ作戦、何の成果も挙げられませんでした!

剣を習ったらいろいろあって馬を入手

やはり暗黒時代で頼れるのは武力のみだ!と考えなおし、戦闘訓練を受けることにしました。こちらがこれからお世話になるバーナード隊長です。まずは剣を使った戦い方を教えてくれます。実際の中世の剣術は銃が発展した際に伝承が途絶えてほぼ消滅してしまったそうですが、可能な限り再現したそうです。


実戦形式のスパルタ訓練で、ガッツリ基礎を教わります。


剣の訓練を終えて次に弓の練習に向かったところ、なんか若くて偉そうなボンボンのハンス・カポン卿に絡まれました。現地の領主らしいのですが、今は後見人が実際に領地を取り仕切っており、毎日酒と女に溺れてる超うらやましい御身分。

訓練後に弓と剣で勝負を挑まれたので受けて立ち、どうにか連勝したところ……。


愛用の弓を譲ってくれました。ようやくまともな武器をゲットです! しかし武器のレベルが高すぎて、今のヘンリー君では使用できませんでした! 残念! レベルを上げなければ!


その後、いろいろあってヘンリー君はハンス卿と酒場で殴り合いをかましてくれました。ヘンリー君って要は難民です。難民が名前だけとはいえ現地領主、つまり貴族ともめ事を犯したら普通に殺されるのが当たりまえのはずなのですが、なぜか一緒に狩りに行くことになりました。狩り勝負に勝ったらお金もくれるし、カポン卿は本当にいい人なのかもしれません。ありがたやありがたや、一生ついていきます。


しかし狩りに夢中になったハンス卿が行方不明になってしまい、探しに向かったところ、なんか知りませんが捕まっておりました。服装からして偉い人だというのは分かるでしょうから、単独行動したらこうなるという良い見本です。さて犯人は野盗かと思いきや……。


クマン人でした! せっかく逃げてきたのにもうこんな近くにまで来ていたのか!と驚きつつも反撃します。

すでにヘンリー君はスカリッツを襲われたときの何もできない青年ではありません。後ろに下がりながら手にした弓から矢を次々と放ち、最後は額に命中させて仕留めました!あともう一人いたのでこちらもどうにか仕留めました。ふぅ。


救出されたハンス・カポン卿、ヘンリー君の銅像を建ててくれるそうです。そんなことはいいからもっといい剣と鎧をください。倒したクマン人の装備をはぎ取りつつ、負傷したハンス卿を連れて、どうにか城に戻ります。


すると領主を救った恩賞として、馬を一頭賜ることが出来ました! ありがとう! ありがとう! ぺブルズ君! これから頼むよ!

ついに馬を手に入れ、本当のスタートを切ることできました。

果たしてヘンリー君はこれから何をしていくのか、筆者もまだ決めてはいませんが、選択肢は無数にある自由度の高いゲームなので、ゆるゆるとやっていこうと思います。

ヘンリー君の冒険はこれからだ!(未完!?)

Published by DMM GAMES, © 2019 and developed by Warhorse Studios s.r.o., Kingdom Come: Deliverance(R) is a trademark of Warhorse Studios s.r.o.
Co-published by Deep Silver. Deep Silver is a division of Koch Media GmbH, Austria. Deep Silver and its respective logos are trademarks of Koch Media GmbH. Co-published in Japan by ZOO Corporation. All other trademarks, logos and copyrights are property of their respective owners. All rights reserved.

■関連リンク
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