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『ストV』実況 大和氏インタビュー<後編>「実況は試合に色を塗る作業」

前編に引き続き、『ストリートファイターV』を中心に活躍するゲーム実況「大和」氏のインタビュー後編をお届けする。

前編ではゲームとの出会いからFPSにハマリ、動画で『ウルトラストリートファイターIV』を知ってから『ストリートファイターV』(以下『ストV』)ではコミュニティ大会も運営した中学・高校生活を語ってもらった。2016年、『ストV』がシーズン2に突入すると、大和氏は高校3年生の受験生となり、大きな転機を迎えていた……。

▲ゲーム実況で活躍する大和氏。EVO JAPAN 2019の『ストリートファイターV アーケードエディション』大会や、RAGEの『ストリートファイターリーグ』の実況を行った

行動によって掴んだ転機

――『ストリートファイターV』(以下『ストV』)に出会い、大会には選手としてだけでなくコミュニティ大会を始めて運営側として実況もやり始めました。これが高校2年生のとき、と。

大和:そうです。カプコンカップが終わると『ストV』はシーズン2に突入したんですが、僕の人生でも転換期である高校3年生がやってきまして。周りも受験に向けてすごく頑張ってたりして、ゲームやってる場合じゃねぇ! みたいな空気になってくるんです。

で、僕はというと、ま~~~、格闘ゲームがやめられなくて(笑)。とは言え、時間は流れるじゃないですか。高校生活が終わったら、次に進学なのか、就職なのか、どうするかは決めなきゃいけない。そんな中で、ひとつの指針を思いつきまして。それが「東京に行きたい」だったんですね。

僕は大阪では毎週木曜の対戦会に出て、たまに土日にイベントがあれば参加してたんですけど、東京では毎週何かしらのイベントがあるんですよ。これは東京に住んだほうがいいぞ、と思いまして。このままだと置いていかれてしまうんじゃないかとかなり悩みました。

――受験するなら準備が必要な時期だというのに(笑)。

大和:周りで進学を目指す人はもう気合いを入れて勉強を始めてるし、なあなあでとりあえず大学行っとくかな、みたいな友達は大して勉強もしてない、そんな時期でした。でも僕はそのなあなあで時間を過ごすのも嫌で、大学に行くにしても目的を持っていきたいなと思いまして。どちらにせよ、東京に出て活発に『ストV』シーンに触れていたいという思いはあったので、行くなら東京の大学に行く、という感じでした。

――世間でeスポーツが騒がれ始める前夜、という感じですね。

大和:それが、僕はこの時点では「eスポーツ」という言葉を知らないんですよ。じつは「カプコンプロツアー」というものがあるのも知らなくて、大きな大会がいくつもあって、そこで熱い戦いが繰り広げられている、ということしか知らないんです。

なので『ストⅤ』への関わり方のイメージは純粋に対戦の腕を磨いて大会で勝ちたいというのがひとつ。そしてもうひとつ、実況者として大会を盛り上げたいという気持ちも大きくなってきていたんです。自分たちが運営している「俺EVO」での実況を終えると、対戦会や動画のコメントなどで「今回実況良かったよ」「実況のおかげで盛り上がった」などといった言葉をいただく機会もありまして。

もしかして自分はプレイヤーとして勝つよりも、人に喜んでもらえる、自分を認めてもらえるんじゃないか、という思いも強くなってたんですね。

そんなことを考えながら夏が過ぎ、秋が過ぎ……そのころにはさすがにカプコンプロツアーの存在にも気づいていたんですが、配信を見ていると、どの大会もアールさんとハメコ。さんが実況・解説を務めてるんですね。それを見ていて、実況はやってみたかったけど、コミュニティの歴史も長いし、これはもう後から入ってもその席はないのかな、と思うようになったんです。

となると、もうこれは東京の大学に進学して、対戦会なりに出てプレイヤーとして関わっていくしかないな。という結論にほぼほぼなりかけてましたね。


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