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大幅軽量化の恩恵は? 最新アケコン「Razer Panthera EVO」レビュー

1月25日、Razerより最新アーケードコントローラーRAZER PANTHERA EVO ARCADE STICK」(レイザー パンテラ エボ アーケードスティック。以下、Panthera EVO)の日本での発売が開始されました。

対戦格闘ゲームをプレイする人にとっては、必須アイテムと言えるのがアーケードコントローラー(アケコン)です。『ストリートファイターV』は今年アーケード版もリリースされ、USB接続の自前のアケコンをつなげてプレイできる予定。ゲームセンターでもPCでも、そして大会やイベントでも同じような環境で楽しむには、やはりアケコンが必須だったりします。

実は発売前からメーカーからお借りすることができ、1カ月以上も使い倒しているので、その使い勝手や機能をレビューしたいと思います。


■RAZER PANTHERA EVO ARCADE STICK(レイザー パンテラ エボ アーケードスティック)仕様

価格:2万7800円(税抜)
特徴:Razer™ メカニカルスイッチの押しボタン
アートワークとカラーのカスタマイズ
PS4対応の3.5mmアナログヘッドセット
8ボタンVewlixスタイルレイアウトと三和電子製レバー
3mハードワイヤードケーブル
仕様:8個のRazer™ メカニカルスイッチ押しボタン
三和電子製ジョイスティック
概算サイズ:385mm(長さ)×260mm(幅)×121mm(高さ)
概算重量:2.1kg

大幅な軽量化がもたらすメリット

前モデルであるPantheraとはかなり刷新された新モデルと言えます。触ってみて一番に感じるのが重さです。本体重量が約2.1kgと、前モデルの約3.4kgから1.3kgも軽量化しています。他のアケコンと比べるまでもなく軽いというのがすぐにわかるレベルです。

人によっては軽くなった分、安定感を感じない場合もあるかもしれません。膝置き派の人はもともと安定しない場所での操作に慣れているので、この軽さはマイナスにはなると思えませんが、テーブル置き派の人は、どっしりと机に根が生えたような状態がベストと考えると、軽すぎてレバー操作だけで本体が浮いてしまう感じが出るかもしれません。この辺は好みや慣れの範疇なので、店舗で触れる機会があれば一度触ってみた方がいいでしょう。

個人的には軽くなったことは好感が持てます。特にオフライン大会によく出場する人にとっては、持ち運びがかなり楽になります。

前モデルはコンパネ部が開閉できるようになっており、そこにコード類が収納されていました。また、コンパネを開けることで、レバーやボタン類の取り外しも容易で、メンテナンスや部品交換が楽にできるようになっていました。

それに対してPanthera EVOはその機構を廃止し、コードは背面部分に収納されるようになっています。メンテナンスに関しては、そこまで頻繁にボタンやレバーを交換する必要はないので、開閉機構がなくなったのは特に問題ないのではないでしょうか。

前モデルはコードが脱着式になっており、本体側とPC側を毎度接続する必要がありました。コードの耐久性は前モデルの方が高そうですが、手間は大幅に軽減されているので、使いやすくなったと言えるでしょう。

PC接続はXInput、DirectInputともに対応

さて、実際にPCにつなげてみます。

▲コードは背面に収納するタイプとなり、脱着はできなくなった

筆者が使っているPCにはすでに、XInputのドライバーが入っていたので、USB接続をするだけで使用できましたが、初めて使う人はXInputのドライバー(https://dl.razerzone.com/drivers/PantheraEvo/win/Razer_XInput_PantheraEvo_Driver_v1.00.00.01.exe)を入れなくてはなりません。Steamに関しては、少し前にPS4のDualShock4に対応するように仕様変更が行われています。したがってXInputのゲームでもDirectInputのコントローラーで遊べるようになっているので、Steam版のタイトルで遊ぶのであれば、ドライバーをインストールしなくてもそのまま使えます。

ただし、一部のタイトルは非対応の可能性もあるので、心配であればドライバーをインストールしておくのが無難かもしれません。

Panthera EVOは本体にイヤホンジャックが搭載されており、PC接続でもPS4接続でも、そこからヘッドホンやイヤホンで音声を聴くことができます。家でプレイする場合は、スピーカーから音を出したり、PC本体からヘッドホンを接続することができるので、あまり使いようがなさそうですが、これもオフライン大会で重宝しそうです。ヘッドホンを用意していない会場だと、ヘッドホンの設置に手間取ってしまいますが、アケコンから音が取れるのでアケコンを接続するのと同時に音も取れるようになるわけです。

▲本体右サイドにヘッドホン端子を用意

Razerオリジナルのメカニカルボタンの印象は?

いよいよ実践です。個人的に遊んでいる対戦格闘ゲームは『ストリートファイターV アーケードエディション』なので、そちらでのレビューとなります。

レバー入力ですが、これまで使ってきたさまざまなアケコンと比べても反応も良く、レバーの固さも柔らかすぎず、固すぎずバランスが良いです。コマンド抜けもほとんどありませんでしたし、勢い余ってジャンプしたり、無意味にしゃがんだりすることもありません。Panthera EVOは三和電子製のレバーを採用しているので、このあたりはアケコンの差異よりもレバー自体の感覚で、それらと同じ使用感なのは当然と言えば当然なところです。

メインの8つのボタンは、以前は三和電子製でしたが、Panthera EVOはRazerオリジナルで、ゲーミングキーボードと同じメカニカルスイッチを採用しています。押した抵抗感やボタンの押し込みの遊び部分、反応などは上々です。指が触れたことでの誤作動が起きるほどシビアではないですが、しっかり押し込まないと反応しないというほどではなく、かなりバランスが良いと言えるでしょう。

遅延に関しては現状のアケコンの中ではトップクラスの遅延と言えると思います。まあ、プロゲーマーではないので、他のアケコンに遅延を感じるかと言うとそうではなかったりするんですが、一応、最速反応のマシンとしての認知はあっても良いと思います。

ボタン配置は左の2つのボタンが下がっており、残りの6つのボタンが一段上がった場所にほぼ平行に並ぶ、いわゆる「ビュウリックス配列」です。アケコンによく見られる配置なので、多くの人が慣れ親しんだ形で、初めての人もすぐに慣れるでしょう。ボタン間隔もそれなりに広めなので、隣のボタンに干渉せずに押すことができます。

本体底面には滑り止めが施されているので、膝置き、テーブル置きしても、そこそこ抵抗感があり、安定します。ただ、本体自体がかなり軽いので、重さによる安定感というのは、他のモデルよりも少ないと感じます。このあたりは持ち運びやすさとのトレードオフとなるので、どちらが良いかは好みが分かれるかと。ただ、操作しにくくなるほどの安定性の差異は感じられませんでした。筆者は膝置き派なので、多少動くことを前提に操作しているというのもあるのかもしれません。

▲三和電子製のレバー。レバーの軸の部分にカバーがしてあるので少し太め▲ボタンは右肩上がりで左の2つ以外はほぼ平行▲底面には手前と奥に滑り止めが配してあり、安定感は増しています

オリジナルデザインプレートも設定可能に

Panthera EVOから追加された機能として、コンパネのデザインのカスタマイズが可能です。先ほどコンパネ部の開閉ができなくなったと言いましたが、ワンタッチでできなくなっただけで、ドライバーを使ってネジ留めを外せば開閉できます。

コンパネを開閉する時に、コンパネのカバーも外すことができ、その下にあるパネルが取り外せるようになりました。これを交換することで、パネルのデザインをカスタマイズすることができるわけです。Panthera EVOのサイトには、デフォルトのパネルのほか、2種類のデザインのパネル、フリーレイアウトのスキンテンプレートをダウンロードできます。

ただ、パネルテンプレートはA4サイズよりも大きく、A4サイズまでしかプリントできない家庭用のプリンターで印刷できないという問題があります。ボタン穴のカッティングも難易度が高いので、有料のパネル作成サービスを作ってほしいところです。

▲底面中央の丸いカバーを外すと、マイナスのネジ山が見えます。マイナスドライバーを当てて、レバーのボールを回転させるとボールが外せます。また、ボールが緩んだ時もここを開けて締め直します▲底面のネジをすべて外し、レバーのボールを取り外すとコンパネが外せます。クリアカバーの下の台紙を交換することで、オリジナルデザインに変更できます▲Panthera EVOの公式サイトでは、3種類のコンパネのデザインと、自分の好きなデザインで加工ができるスキンテンプレートがダウンロードできます▲コンパネを外したうえで、さらにネジを外すと本体内部を開けることができます。ボタンやレバーの交換、メンテナンスも可能

大会向けのボタンロックモードも搭載

最後に、普段はPC版で遊んでいても、多くの大会ではPS4を使用しているため、現地で接続する際のためにPS4ユーザーが気になる点もチェックしておきましょう。

PS4用のタッチパッドや「PS」ボタン、「SHARE」ボタンや「OPTION」ボタンなども完備しています。「SHARE」ボタンや「OPTION」ボタンは、試合中に触れないように本体右サイドに配置。それでも心配な人のために「SHARE」ボタンと「OPTION」ボタンをロックする切り替えスイッチもあります。

▲PS4ユーザーには必須のPSボタンとタッチパッド▲「SHARE」ボタンと「OPTION」ボタンは右サイドに配置▲レバーを左右のアナログスティック、十時キーに切り替えられるスイッチや「OPTION」ボタンや「SHARE」ボタンをロックするスイッチも完備。PCとPS4のどちらでも、本体から接続したヘッドホンの音量切り替えやマイクのオン/オフができるボタンも用意しています

まとめ

使いやすさ、持ち運びやすさを考えると、「Razer Panthera EVO」はオススメ度の高いモデルと言えます。それだけに現状のアケコンの中ではトップクラスの高価格となっているのが最大のハードルと言えます。

これからアケコンを買ってみようと思う人は操作感が良く、反応も速いので、アケコンに慣れていなくても安心です。

もちろん、すでにアケコンを持っている人もより精度が高く、持ち運びがしやすいので、買い換えを考えてもいいと思いますよ。特にオフライン大会に出場し、アケコンを外に持ち運ぶ人にはオススメです。

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■関連リンク
Razer Panthera EVO 
https://www2.razer.com/jp-jp/gaming-controllers/razer-panthera-evo

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