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ALIENWARE × GALLERIA対談【前編】「売れ筋ゲーミングPCはこの1年で大きく変わった」

今年3月に公開した「ALIENWARE × Predator」対談。デルと日本エイサーそれぞれのゲーミングパソコン担当者同士が、忌憚のない意見を交換しあうユニークな対談となった。
・ALIENWARE × Predator対談【前編】「エイリアンに勝つため、名前をプレデターにした」
・ALIENWARE × Predator対談【後編】「eSportsの普及でやるべきことは賞金ではない」

その第2弾として、今回「ALIENWARE × GALLERIA」を実施。GALLERIAブランドのゲーミングパソコンを販売しているのは、PCショップ「ドスパラ」やeSports施設「LFS池袋」を運営する株式会社サードウェーブ。前編ではGALLERIAを担当するゲーミング部 瀧吉佑介氏と、eSports全般に関わるコミュニケーション開発部部長の大浦豊弘氏に出席していただき、前回に引き続きALIENWARE担当の柳澤真吾氏とともに、お互いのPCブランドの印象やeSportsのこれからについて語っていただいた。

▲株式会社サードウェーブ コミュニケーション開発部 部長 大浦豊弘氏(写真右)、同 ゲーミング部 瀧吉佑介氏(写真左)、そしてデル株式会社 ALIENWAREマーケティングシニアマネージャーの柳澤真吾氏(写真中央)

GALLERIAのキメ細かいパーツ構成がうらやましい!?


――では最初にゲーミングPC"GALLERIA"担当の瀧吉さんとALIENWARE柳澤さんとで、お互いの製品ブランドイメージについてお話をお願いいたします。

瀧吉:ALIENWAREは、デルさんが買収する前から(編集部注:ALIENWAREは2006年よりデルの傘下に)、ゲームに特化したハイエンドのパソコンとして、学生の頃からあこがれのブランドでした。

「アメリカにはこんなに目立つパソコンがあるんだ!」みたいな、単純にすごい!という印象でしたね。

弊社のゲーミングパソコンブランド「GALLERIA」は質実剛健といいますか、ゲームが快適に動くところを重視していて、見た目に大きくフォーカスしてなかったんです。

私は店舗勤務だった時代があるのですが、そのとき「もっとかっこいいケースデザインのパソコンはないの?」とお客様に聞かれたときは、「高いですけどALIENWAREというのがありまして……」と言っていたことがあるんですよ。

柳澤:ありがとうございます! 私から見たサードウェーブさんの印象ですが、まずはDOS/Vパラダイス時代から知っています。……ああ、今どきの20代は「ドスブイパラダイス」を知らないですかね!?

瀧吉:知らないと思います(笑)。

※DOS/Vパラダイス:サードウェーブのPCショップ「ドスパラ」は、以前「DOS/Vパラダイス」という名称だった。2003年に「ドスパラ」へと改名。

柳澤:地元に「DOS/Vパラダイス」があって、高校生のとき初めて行きました。なので、老舗のパーツ屋さんっていうイメージがすごく強いです。質実剛健というか、PCとしてはちゃんと日本のゲーマーに近いところにいるな、と。

GALLERIAのオンラインショップを見ながら、「ALIENWAREもこんなハード構成にできたらもっと売れるのになあ」って思うこともあります(笑)。BTOの種類だったり、選べるパーツの構成だったり、選べる周辺機器の豊富さとか、キメ細かいですよね。本当にゲームが好きな人がやっているんだろうな、という印象がとても強いですよ。

瀧吉:うちの部署に入れる条件は、「ゲーマーであること」なんです。自分自身がゲーマーじゃないと、ゲーマーがなにを欲しているのかわからないじゃないですか。店舗経験者も多いので、ゲーマーが欲するPCパーツ知識を趣味も兼ねてちゃんと把握しているんです。

ALIENWAREはワールドワイドでやられているブランドで、技術とか最先端とか、つねにトップを走っているブランドだと思うんです。

でも、GALLERIAは日本のゲーマーに寄せているので、憧れながらも買えるレベルにするために我慢しなければいけないところ、取り入れたくても取り入れられない部分も正直ありますね。


推奨パソコンを広めたのはGALLERIAから


柳澤:GALLERIAブランドでは、特定のゲームに対する"推奨パソコン"という取り組みを積極的に行っていますよね。

瀧吉:ゲーミングパソコンを買うとき、ユーザーの視点からすると「遊びたいゲームが動くのか?」が大事なんですが、PCメーカーが明確に「動きますよ」と言うことができない状況が長く続いていたんです。

そこでGALLERIAでは、ゲーム単位で「推奨」という取り組みを積極的に行うことにしました。最初に推奨を始めたのは残念ながらウチではないんですが、普及させたのは間違いなくGALLERIAですね。

少し前までは、グラフィックボードのドライバーを最新のものにするとゲームが動かないこともあったので、そこもしっかり対応しているドライバーを確認してPCを構築したりもしていました。

柳澤:ゲーム単位での推奨活動は、グローバル市場で見ると理解されにくいんですよね。海外本社からすれば、「ゲームメーカーはこのハード構成で動くと言っているんでしょう? そのうえなぜメーカーが推奨という必要があるのか?」みたいな意見はあるみたいで。

瀧吉:海外ゲームメーカーの日本支社さんも、日本ではそういう推奨パソコンの取り組みをしたいけど、海外の本社が理解してくれないっておっしゃってましたね。でも、日本でも少しずつ盛り上がってきているのを見て、以前よりも積極的に行おうとしているようです。

日本は任天堂やソニーのおかげもあって家庭用ゲーム機が強いじゃないですか。PSのゲームを遊びたければPSを買うし、Nintendo Switchのゲームを遊びたければSwitchを買う。じゃあパソコンを買うとなると、10万円から50万円のものまであって、何を買ったらいいのやら? となりますよね。だから、ゲームタイトルごとの推奨パソコンは必要かなと思っています。

「これくらいなら払えそう」という現実的なプライスを


――ここ最近の売れ筋、ハード構成とかってどの辺ですか?

瀧吉:『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』(以下、『PUBG』)がリリースされてから、NVIDIA GeForce GTX1070クラスのパソコンがずっと1位ですね。売れ筋のスペックが確実に一段階上がりましたし、それ以上のハイエンドもよく動くようになりました。

我々も運がよかったんですが、たまたま我々とDMMさんとゲームでなにかやりましょうと話をしていた時期に、DMMさんが国内で『PUBG』展開することになり、去年の秋にいちはやく国内で推奨パソコンをやらせていただきました。

そういう意味では売れ筋モデルがガラっと変わった1年でしたね。それまでは日本ではMMO RPGが強い印象だったのが、バトルロイヤルゲームブームからFPS全体に波及していった印象があります。

柳澤:うちもノート、デスクトップともにGTX1070や1080を積んでいる構成のモデルがよく動いていました。

その一方で、デルブランドのゲーミングノートやそれに近いノートパソコンが春以降よく出ているんです。これはもっとカジュアルな、ちょっとしたゲームもできたらいいというくらいのスペックで、10万円程度のノートが強いですね。12~15万円くらいのノートもよく動きました。

瀧吉:日本市場全体を見るとノートが強いですよね。我々はデスクトップがよく売れているメーカーなんですが、かなり珍しいと思います。

柳澤:これも聞いてみたかったんですが、ノートをさらに注力しようとか思ったりしませんか?

瀧吉:我々は得意としているものと不得意としているものがはっきりしているんです。GALLERIAユーザーは「ゲームやるならデスクトップだろ?」みたいなお客様ばかりで、ある意味とても心強いんですけど、デスクトップのイメージが強すぎると言いますか。

会社として売上を伸ばしていくためならノートもやっていかないといけないんだろうなあ、とは思っています。ただ、自分たちの役割を自覚し、立ち位置を見誤らないようにしないといけないな、とも思っています。我々はノートパソコンが得意というわけではないので。GALLERIAらしいものを出せればいいのですが、なかなか……。

柳澤:ちなみに、GALLERIAのコンセプトって、あらためて教えていただけますか?

瀧吉:あこがれも大事だけれど、ゲーマーが心地よく遊ぶためのパソコンをキッチリ届ける、ということも重要だと思っています。

このゲームやりたいな、と思ったときに「これくらいなら払えそう」という現実的なプライスを提供していくのが我々の役目なのかな、と。コストを考えて、必要な部分は落とさず、ゲームプレイに影響がないところは削ったりなくしたり……。そこをしっかり考えて構築しています。

柳澤:そういう細かいカスタマイズを自分たちの判断ですぐできるところが、やっぱりGALLERIAはいいなあって思いますね。



世界で活躍する日本人プロゲーマーを応援したい


――さて、次は柳澤さんと大浦さんで、eSportsの話題についてお伺いします。国内で盛り上がりつつあるeSportsの現状をどうご覧になっていますか?


大浦:ゲーミングパソコンの販売台数を伸ばすのであればeSportsだ! という話は、2年くらいまえから社内でしていたんです。読み通りになっているなという実感もありますが、加速度は想定以上ですね。1年前と比べてもまったく違う状況だと感じています。

柳澤:私がとくに盛り上がりを感じたのは、去年の東京ゲームショウでした。デルのブースに大手新聞社やテレビ局といった一般メディアがたくさん取材に来たんですが、彼らの質問は「イースポーツってなんですか?」と(笑)。ただ、今までそういう質問をしてくる一般メディアはありませんでした。

今まで新ハードだの人気RPGシリーズ新作だの、そういうのを追いかけてきたメディアが、eSportsを取材しているんですよ。随分変わったと思いましたし、いよいよ来たんじゃないかと感じました。

eSportsでいうと、御社はしっかり投資していますよね。

大浦:そこは、グローバルの大きな企業が本気で来られたら、私たちは太刀打ちできませんからね。スピードが勝負の分かれめだと思っているので、ここに勝負をかけると決めたら、集中して素早く実行に移します。

柳澤:我々もグローバルではいろいろな案件を組んでいて、アメリカではALIENWAREとして、プロゲーミングチーム"Team Liquid"とすごく大きなスポンサーシップをやっています。でもそれらはなかなか日本まで届かなくて。御社はSCARZもスポンサードしていますよね?

大浦:はい、去年我々が開催した「GALLERIA GAMEMASTER CUP」の『Counter-Strike: Global Offensive』(以下『CS:GO』)で優勝したSCARZとアジア決勝大会に行ったんですが、

正直言って、日本はまだ『CS:GO』では上位に行くのは難しい。ですが、これからeSportsを日本で広めていくにはグローバルスタンダードのタイトルで実力を伸ばしてほしい、という思いが強くなりました。

だったら、SCARZのスポンサーになり、このチームってすごいんだよっていうのをキチンと伝えていくのが我々の役目であり、それがコミュニティを広げていく方法のひとつかな、と。

柳澤:SCARZの良いと思うところは、グローバルタイトルにチャンレンジしている点ですよね。日本での活躍というよりは世界へ挑戦するタイトルに重きを置いていて……。

日本でeSportsが流行るキーワードのひとつは、世界で勝てる人の存在です。オリンピックと一緒だと思うんですけど、そういう人がいると共感・感動・興味を持ってくれるんですよね。

大浦:世界的に活躍している日本人プロゲーマーというと、最初にウメハラ選手の名前が出てきますが、eSportsがもっと広がるにはあこがれになるようなスター選手にもっともっと出てきてほしいですよね。

そのために我々ができることは、プロゲーマーがすごいんだよってことを知らしめていくことだと思うんです。メディアにスポットライトを当ててもらうようにもっと頑張って市場を盛り上げていかないと。

ゲーミングハウスからさらに一歩進んだ施設作りを


――ところで、先日開催された「E3」の際に、柳澤さんはTeam Liquidのトレーニング施設に行かれたそうですが、アメリカのゲーミングチームってどうだったんですか?

柳澤:"Team Liquid"には「ALIENWAREトレーニングファシリティ」という施設があるんですが、これがすごいんです。ゲーミングハウスの延長線かなと思ったらまるで違いました。まるで株式会社Team Liquidと言えそうなオフィスがあって、科学的なトレーニングをしているんです。

大浦:一緒に住む「ハウス」じゃなくて、「オフィス」としての練習施設なんですよね。

柳澤:そうですね、練習施設であり、サポートスタッフもクリエイティブスタッフもいて。朝出社してオフィスルームに集まって、ミーティングして、練習して、お昼とかは内製のアスリート向けランチを提供します。

そして夜まで練習して解散という形でやっているんです。その横に人事・経理・総務のオフィスもあります。

一番おもしろかったのは、やろうと思ったことがすぐ出来上がっちゃうことでした。クリエティブのスタジオがオフィス内にあって、「今から○○選手のプロモ映像作ろう」「さっきの試合のダイジェスト映像を作ろう」となったとき、クリエイターもデザイナーもエディターも全員いるから、3時間後にはアップできちゃうんですよ。

こうした動画やニュースはスポンサーに送って、「使ってください」と。

大浦:徹底的ですね。

柳澤:本当にプロ集団です。そのプロ集団がエンタメ産業に対してすごく真剣に向き合ってる。アメリカではここまでやってるんだなあ、と勉強になりました。

大浦:目指したいですよね、そこまで。我々もスポンサードしているチームに新しいゲーミングパソコンを提供したりしていますが、もっとあらゆる状況において最新の環境でトレーニングできるようにサポートしないといけないなと。これは当たり前のようにやっていかないとダメだと思っています。

柳澤:私も、次に日本でチームスポンサーをすることがあれば、ALIENWAREトレーニングファシリティで見たものを日本ナイズしながら取り入れていけるようにしたいです。

――施設といえば、2018年4月にオープンしたサードウェーブさんのLFS池袋は、eSportsに特化した施設になってますよね。

柳澤: 正直、LFS池袋はどうやってマネタイズするんだろう?と。私は社内で同じものを通せる自信がないです(笑)。

大浦:業界的にモデルケースを作らないと! という気持ちです。施設としてこういうところが欲しいという意見はアチコチで聞くんですが、どこもやってない。じゃあうちがやるしかないじゃないですか。

柳澤:今までゲーミングカフェ的なところはたくさんありましたが、それらとは違いますね。

大浦:このLFS池袋というeSportsを体験できる場をうまく基軸にして、エントリーユーザー層の拡大を狙っていきたいんです。


PCメーカーが集まって新作ゲーム発表会を開催! そのためには……!?


柳澤:我々も層の拡大というのは本当に考えていて……。ALIENWAREではなくて、先ほども話に挙がりましたが、デルブランドで展開しているPCの中で、ゲームが動くグラフィックボードを積んだPCが、ゲーム外の用途でも結構売れているんですよ。

これはつまり、ゲーム用途に特化してない人もゲームが動くパソコンを買っているということなんですよね。「15万円もするパソコンを購入する」という、ゲームだけを目的とすると脱落しそうなポイントを意図せずクリアして、ゲーミングパソコンを手にしている人が、じつはたくさんいるという。

この人たちに対してうまくレバレッジを効かせる方法があるといいなあ、といつも考えているんですけどね。そういったいろんな取り組みを含めて、どこかで何か一緒にやりたいですね。

大浦:製品自体は同じカテゴリーで競っている会社同士かもしれないですけど、ゲーミングパソコンとして他のメーカーさんも含めて一緒にできることがまだまだあると思うんですよ。いまは競い合っているよりもユーザー層の拡大のほうが大切でしょうし。

柳澤:「PCゲーム」というワードに対して、ゲームメーカーもPCハードメーカーも全部含めてそこでなんかやりませんか! というのをやってみたいですよね。

大浦:スマホゲームや家庭用ゲームと比べて、PCゲームは触ってもらう機会が少ないですからね。これを一番やらなくちゃいけないんじゃないかと思っています。

柳澤:一回試してみたいですね。渋谷とか原宿でPCゲームを絡めて。それを定期的にやっていく……というところまでできると理想です。

ゲーミングパソコンが十分普及しているなら、各社それぞれ「うちのPCブランドをもっと前面に押し出さないと!」ということになりますが、いまはその前段階。PCゲーム自体がそこまで普及していないから、まずそこからだよね、という。この対談企画も、そんなノリでスタートしています(笑)。

大浦:マイクロソフトさんとか乗ってくれるといいなあ……。

柳澤:ああ、いいですね! 今年の「E3」ではゲーム開発会社を5社ほど買収したことを発表していて、ゲームに対して本気なんですよね。しかもゲームについてはXboxとパソコンは親和性が高いと思っています。パソコンを使ったゲーミングシーンはマイクロソフトさんにも大きなチャンス! と思ってるんですよ。

大浦:じゃあ、みんなでマイクロソフトに直談判しにいきましょうか(笑)。

柳澤:マイクロソフトスタジオ傘下のゲーム開発会社が作ってるゲームはどれもAAAクラスで、グローバルタイトルもeSportsを通じて盛り上がりつつある今のタイミングなら、そういったビッグタイトルが日本でブレイクするチャンスもあると思うんです。

どこかのタイミングで、日本のゲーミングPCメーカーを集めてそういったAAAタイトルゲームの発表会を行う、とか。

大浦:そうなれば、各社とも大手を振って垣根を越えて集まることができますよね。それが実現できれば、何か大きなゲームタイトルの発表をしたいときはこの座組でやりましょう、とか……。

柳澤:素晴らしい。これはやるべきですね(笑)。ぜひ実現に向けて動きましょう!


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