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動画勢初心者が「EVO 2018」を楽しむための3つのポイント! 【『ストV』を観るための動画勢デビュー講座 第3回】

格闘ゲームはうまくないけど観戦するのは好き、という"動画勢"に向けて楽しみ方を提案する本連載。第三回となる今回は、近年の格闘ゲーム大会で採用されている「ダブルエリミネーション式トーナメント」の仕組みと、8月3日~5日にアメリカ・ラスベガスで開催される格闘ゲームの祭典「Evolution」に向けて、初心者にもわかりやすい対戦ポイントをお伝えしたい。

▲6~7月も熱い大会ばかりで最高だった『ストV AE』界隈。若い方は気付かなかったかもしれないが、アメリカで開催された「CEO2018」でInfiltration選手が世界を困惑させたセクシーすぎる入場パフォーマンスは、往年のWWEスーパースター、ヴァル・ビーナスのパロディ。これ豆な。ヴァル・ビーナスについては各自調査すること!

ダブルエリミネーション = 2回負けたら終わりのトーナメント!


最近格闘ゲームの大会を見るようになった方々の中で「あれ? この人さっき負けたのにまだトーナメントに残ってるの?」と不思議に思った経験のある人は多いのではないだろうか。

これは、近年の格闘ゲーム大会で多く採用されているダブルエリミネーション方式のトーナメントのルールのためだ。

このトーナメント方式をわかりやすく言うならば、文字どおり“2回負けたら終わり”というルールとなる。逆に言うと、「1回負けてても復活のチャンスはある」のだ(1回負けると即敗退のトーナメントは「シングルエリミネーション方式」という)。

トーナメント表はウィナーズサイド(勝者側=1回も負けてない人)とルーザーズサイド(敗者側=1回負けた人)に分かれており、最終戦であるグランドファイナル(決勝戦)で、勝者側トーナメントと敗者側トーナメントが合流する形になっている。


勝者側で敗けたプレイヤーは敗者側に回り、敗者側で2度目の敗けを喫すると、敗退となる。上の図の場合は右側が一度敗けたプレイヤーによるトーナメントである。

敗者側を泳ぎ切った者が再び勝者側と合流するグランドファイナル1で敗者側が勝った場合、さらにもう一戦、同じ組み合わせの試合が行われる(※上の図の⑨「グランドファイナル2」)。グランドファイナル1におけるルーザーズ側のプレイヤーは、ここまで一度も敗けていない最強の勝者を2回連続で破らなければ優勝はできないのだ。逆にウィナーズサイドを勝ち上がってきたプレイヤーは、グランドファイナル1で勝利すればそのまま優勝となる。

▲上の「ダブルエリミネーション方式」の採用と併せて、近年の大会は“運悪く読み負けた”、“ラッキーパンチがかみ合った”といった理由だけでの決着を減らすために、2試合先取や3試合先取ではじめて勝ったことになる試合形式の採用も主流となっている。このルールは「2先(にさき)」、「3先(さんさき)」などの通称で呼ばれることが多い


上の写真はsmash.ggにアーカイブされている、昨年のEVOでのTOP8以降のトーナメントだ。こちらを実例として見てみよう。

下の4人はここに上がってくるまでにすでに一度敗けている敗者側だ。なみいる強豪を圧倒的な力でねじ伏せてウィナーズサイドのまま勝ち上がって来たアメリカのPunk選手(負け0回)を、日本のときど選手(負け1回)はグランドファイナル1にて3勝1敗で破り五分に持ち込む(これで双方負け1回ずつ)。

続くグランドファイナル2(双方負け1回ずつの最終的な決勝戦)では、当時19歳のPunk選手がメンタル的に崩れたのか、経験に勝るときど選手が3勝0敗のストレート勝ちで圧倒する形になり、ルーザーズからの優勝を飾った(Punk選手が2回負けて敗退、準優勝)。

EVO前予習特集! 格闘ゲーム観戦、基礎の基礎!


「格闘ゲームはジャンケンのようなもの」というゲーム初心者向けの説明がある。相手の打撃技を読んだらガード、ガードしている相手には近づいて投げ技、近づいてくる相手には打撃技……。なるほどたしかにジャンケンのようにも見える。ということは、いつも大会上位に上がってくるトッププレイヤーは「ジャンケンが強い人」なのだろうか?

……そんなわけはない。ジャンケンの強さは、あのウメハラ選手もわれわれ動画勢も同じ、全人類が平等だ。だが、トッププレイヤーはトップであり続けている。つまり格闘ゲームは単純なジャンケンなどではなく、明らかに勝つための方法があるのだ。

では彼らの対戦の中では何が競われているのか?

ひとつひとつの攻防の細かいことまではわからなくとも、これだけ知っておくとな~んとなく試合が見ることができる、そんな浅瀬な注目ポイントを3つだけ紹介しておこう。

▲決められた状況から、ジャン・ケン・ポン! するだけだったら、その強さは全人類平等。大会の上位陣がいつも強豪で占められているのは、格闘ゲーム=ジャンケンではない証拠なのだ

ポイント(1) 攻撃を相手にヒット/ガードさせている側が基本、有利!

格闘ゲームで近距離戦の攻防を支配しているのは「今、どっちが先に動ける番か?」というターンの奪い合いである。

たとえばジャンプ攻撃や弱攻撃など、技の戻りが早くて隙の小さい攻撃を相手にガードさせた場合、相手のガードが解けるより先に自分が動くことができる。先に動ける有利な権利を使って、殴ると見せかけて投げる、投げと見せかけて殴る、などの択一攻撃を一方的に仕掛けることができる。

逆に、相手が先に動き出せるような隙の大きい技をガードされてしまった場合、相手が択一攻撃を仕掛けてくることになる。距離が遠いうちならまだしも、至近距離で相手にターンが移動してしまったときなどは、厳しい攻めを覚悟しなければならない。格闘ゲームは「五分のジャンケン」ではなく「立場の違うジャンケン」であり、相手よりも優位な立場を見つけ、その状況をいかにして作り出すのかがプレイヤーの技量なのである。

このあたりは技のひとつひとつで隙が違うので観戦初心者には把握が難しい部分だが、そこは大会に出るプレイヤーたちが基本的には順序を守ってくれる。「技をガードさせている側が今ターンを握っているんだな」とざっくり認識してもらえば問題ないだろう。

▲トッププレイヤーたちのプレイを見ていると、「この技をガードさせて攻め込む」「この技がガードされたら攻守交代」という、攻守のターンがあるのがわかるだろう。ここはおおむね、見た目の印象どおりに受け取ってもいい

ポイント(2) 技をかいくぐって、どう踏み込むかに注目!

隙の小さい技をガードさせたら有利なのはわかった。では、その有利を作り出すため、相手に近づくにはどうしたらいいか。

その経路は大きくわけてふたつで、それぞれに以下のような特徴がある。

●ジャンプして上から近づく
【メリット】
・ガードさせてもヒットさせても大幅有利。密着状態からしばらくのあいだ攻めを継続できる
・相手の出す地上技や遠距離攻撃を跳び越えながら攻撃できる
・相手を跳び越えながら攻撃してガード方向を揺さぶることもできる
【デメリット】
・跳んだあとは無防備
・相手の上方向に強い対空技に一方的に迎撃されやすい
・迎撃された後は着地したところをさらに攻められる。そこから一気に負けが見えることも……!

●歩きやダッシュで正面から近づく
【メリット】
・近づく振りなどで意識に揺さぶりをかけられる
・近づかせまいとした相手の技の空振りを攻撃できる
・素早い接近に意識を割かせることで、対空迎撃への警戒意識を削ぐ
【デメリット】
・目の前にばら撒かれる牽制技に当たってしまう
・相手が地上にすごく集中していた場合、ダッシュに攻撃を合わせられてしまう

上記を見て、上からの攻めと前からの攻めが相関関係にあることがわかるだろうか。前から好き放題駆け寄られるのを防ぐためには、目の前に適度に技をばら撒いたり、相手のダッシュに集中していなければならない。

だが、そうすると不意を突かれて跳ばれたときに対空迎撃ができない、というわけだ。

もちろん、逆に上への意識配分が強すぎると虚を突かれてのダッシュ接近を止めることができない。相手に接触するまえから裏のかき合いは始まっているのだ。

▲ジャンプ攻撃を迎撃できずにガードしてしまっているようなときは地上/空中の意識配分が相手に翻弄されている状態だ。毎日、何十試合もの対戦をこなす格闘ゲーマーがその人生において繰り返してきた心理戦の回数は、宮本武蔵ら歴史上の武芸者たちをもはるかに超えているのではないだろうか……!

ポイント(3) 背中側のスペースが狭く、追い込まれてる側は不利!

ポイント(2)でも触れたが、『ストV AE』においてジャンプは対空迎撃されやすいハイリスクな行動である。つまり、うまいプレイヤー同士での対戦では、お互いが相手の踏み込みに警戒しながらの地上戦の局面が多くなる。

地上にいるときも、当たり前のことながらキャラクターが前に進んでいるあいだは相手の攻撃をガードできない。なので、とにかく安全を求めるのならば、後退しながら相手の空振りを誘う動きが正解となる。退がりながら相手のジャンプとダッシュに集中する、対応型の立ち回りはリスクが少なく強力なのだ。

だが後退戦には大きな落とし穴がある。画面端の存在だ。後退を続けてキャラクターが画面端に達すると、あまりにも大きなペナルティが待っている。自分が画面端を背負っているということは、自分はもう退がれない=間合い調整ができないということだ。

逆に相手からすれば、あり余る背後のスペースを使って間合い調整の猶予は十分。こちらが前進するのを待ち構えて画面端から逃さないようにすれば、ずっと自分だけが間合い調整の権利を持った状態が続く。

さらに、画面端に追い詰めた相手に対しては、いくら殴っても画面端より後ろに下がらないのを利用した強烈な連続技や、ワンセットの攻めで一気に試合を終わらせるような強力なセットプレーもある。ボクシングなどで、コーナーに追い詰められた選手が防戦一方となって沈んでいく……、そんな光景はこのゲームでも頻繁に発生する。画面端は『ストV AE』においてはこれ以上なく危険な場所なのだ。

キャラクター特性上、後退戦を得意とするキャラクターもいるが、そういったキャラクターもどこかで向きを入れ換えるなり、押し返すなりしないと、いつかは地獄の画面端に達してしまう。観戦をする際には、とりあえず戦線を押し上げている側が優勢、と思ってもいいだろう。

▲ついに連れて来られてしまった地獄の画面端。ここから抜け出せるのか、そのまま沈められてしまうのか。多少のダメージを受けてでも位置を入れ替えようとする光景はよく見ることができる

いざ、EVOへ!(ただし動画観戦)


いかがだろうか。細かい技性能がわからなくても、ふんわりとポイントを押さえてもらえたら、なんとな~くアツアツポイントがわかるのではないか……わかってほしい……! と願いつつ、3つほど観戦のポイントを紹介させていただいた。

・細かく技をガードさせての猛攻は強力!
・ジャンプ攻撃に意識を割きながらの間合いの押し合い
・端に追い込まれたら大ピンチ!

これを参考に、全世界の格闘ゲームファンが熱狂する、真夏の祭典EVOを楽しんでいただけたら、幸いである。

最後に、EVOを見逃さないためにも、ぜひともチェックしてほしい格ゲー情報のまとめサイトをひとつご紹介して、締めとしたい。

●格闘ゲームまとめサイト「格ゲーチェッカー」

カプコンプロツアーなどの大会配信情報はもちろん、格闘ゲーム関連のニュースや、世界の有名ゲーマーたちの個人配信まで、格闘ゲームに関する情報がわかりやすく掲載されている。EVOの3日目などは間違いなく日本語実況付きの配信もあるはずなので、どこで配信されるのか、8月に入ったらこちらのサイトでチェックしていただき、一緒に盛り上がることができれば幸いだ。

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■関連リンク
ストリートファイターV アーケードエディション
http://www.capcom.co.jp/sfv/
Evolution
http://evo.shoryuken.com/